研究課題/領域番号 |
16591803
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形成外科学
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
丸山 優 東邦大学, 医学部, 教授 (00101931)
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研究分担者 |
黒田 優 東邦大学, 医学部, 教授 (10170135)
林 明照 東邦大学, 医学部, 講師 (30218557)
佐瀬 道郎 (佐瀬 通郎) 東邦大学, 医学部, 講師 (60266947)
蛭田 啓之 東邦大学, 医学部, 講師 (50201736)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 肋骨骨膜付き広背筋弁 / 多孔性ハイドロキシアパタイト / 血管柄付き人工骨 / ハイブリッド型人工骨 / 血管柄付き骨膜弁 / rhBMP-2 / 肋骨骨膜付広背筋弁 |
研究概要 |
血流を有する自家骨移植である血管柄付き骨移植術は、悪性腫瘍切除や外傷・骨髄炎等に起因する骨組織欠損に対する有用な再建法である。一方、骨欠損が大きい場合や複雑な形状が要求される場合には、手術侵襲による患者の負担が大きく、手術手技が複雑になることも少なくない。われわれは新たな骨再建材料として、多孔性ハイドロキシアパタイトブロック(PHAB)と血管柄付き骨膜を併用したハイブリッド型人工骨の研究・開発を行っている。本法の特徴は、代用骨としてPHABを使用し手術侵襲の軽減をはかるとともに、3次元DICOMデータや実体モデルを利用したコンピュータ・デザインによるオーダーメイド人工骨が作成でき、自由度の高い硬組織再建が可能になる。従来の自家骨を用いるliving bone transferに並ぶ新しい再建材料として血行を有するハイブリッド型人工骨の臨床応用が確立されれば、硬組織再建を必要とする患者にとって大きな福音となると思われた。本研究では、PHABと血管柄付き骨膜を組み合わせた人工骨作成に関わる基礎的な知見を得るため、血管柄付き家兎肋骨骨膜をPHAB圧着した人工骨モデルを作成し、PHAB気孔内の骨形成過程について評価・検討を行った。 血行を保持した骨膜をPHABに圧着することによりブロックの気孔内で高い再現性を有する骨形成を誘導することを確認した。さらに、気孔内の骨形成が12週まで経時的に進行すること、圧着した骨膜近傍の気孔より進行すること、ならびに気孔内で最外層から骨、造血細胞島を有する脂肪、血管の豊富な線維性結合織の3層構造が形成されることを明らかとした。以上の結果より、間葉系幹細胞が骨ならびに脂肪に分化すること、ならびに気孔内への定着に際し骨膜の深い関与が示唆された。これらは、PHABと骨形成能を有する血管柄付き骨膜を組み合わせが新たな骨組織再建材料としての有用性を支侍する基礎的な知見と考える。
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