研究課題/領域番号 |
16591807
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
救急医学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
刈間 理介 東京大学, 環境安全研究センター, 助教授 (50281308)
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研究分担者 |
松島 綱治 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50222427)
西田 昌道 帝京大学, 医学部, 講師 (80292944)
大林 俊彦 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (30250442)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | lipopolysaccharide(LPS) / 敗血症 / グラム陰性桿菌 / 受容体 / CD14 / Toll-like受容体4(TLR4) / リコンビナント融合タンパク / インターロイキン8(IL-8) / toll-like受容体4(TLR4) / Fc融合タンパク / LPS阻害剤 / MD2 / BIAcore |
研究概要 |
Lipopolysaccharide (LPS)はグラム陰性桿菌による敗血症において、全身の激しい炎症を惹起する原因物質として知られている。通常、細胞はCD14とtoll-like受容体4 (TLR4)の受容体分子を通して、LPSの刺激を認識している。そこで我々は、CD14のGPI領域を除いた部分とTLR4の細胞外ドメインおよび免疫グロブリンIgG4のFc領域からなるリコンビナント融合タンパクCD14-TLR4-Fcを作成・精製し、CD14単独の融合タンパクであるCD14-Fcと比較しながら、これらのリコンビナント・タンパク投与時のLPS刺激による細胞のIL-8産生量の変化について検討した。細胞はヒト・アストロサイトーマ系細胞株であるU373およびヒト末梢血単核球(PBMC)を用いた。結果として、CD14-FcまたはCD14-TLR4-Fcそれぞれ1μ/mlまたは5μg/ml投与下においてLPS 10ng/ml〜1000ng/mlで細胞を刺激し細胞のinterleukin-8 (IL-8)の変化を観たところ、CD14-Fcでは5μg/ml投与においてもリコンビナント・タンパク無添加のコントロール群に対して、IL-8産生量の減少はコントロール群の50%〜60%に留まっていたのに対し、CD14-TLR4-Fc投与時には1μg/ml、5μg/ml添加において、いずれの細胞でもIL-8産生量はコントロール群に対し有意に減少し、特にCD14-TLR4-Fcを5μg/ml添加した際には、LPS刺激による細胞のIL-8産生はほぼ完全に抑制されていた。この結果から、CD14-TLR4-FcはLPSによる炎症反応惹起に対する強い抑制作用を持つことが明らかにされ、今後、グラム陰性桿菌敗血症における新たな治療薬となりうる可能性が示された。
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