研究課題/領域番号 |
16591842
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 日本歯科大学 |
研究代表者 |
田谷 雄二 日本歯科大学, 歯学部, 助教授 (30197587)
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研究分担者 |
添野 雄一 日本歯科大学, 歯学部, 助手 (70350139)
佐藤 かおり 日本歯科大学, 歯学部, 講師 (90287772)
島津 徳人 日本歯科大学, 歯学部, 講師 (10297947)
青葉 孝昭 日本歯科大学, 歯学部, 教授 (30028807)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 舌発生 / マウス / 筋形成 / 細胞移住 / 筋前駆細胞 / 筋芽細胞 / マスター遺伝子 / 器官培養 / 舌原基 / 後頭体節 |
研究概要 |
舌筋細胞は後頭体節の軸下側筋板の筋前駆細胞に由来し、下顎突起内に移住してきた筋前駆細胞が予定舌領域で筋芽細胞に分化し、次いで多核化した筋管細胞へと分化する。前年度から継続してきた蛍光二重免疫染色法と3次元組織観察により、Desmin陽性/MyoD陰性の筋前駆細胞は後頭体節→体幹間充織→第3-4鰓弓動脈の腹側→第2鰓弓正中側を経由して、E10.3には下顎突起正中部に到達することを明らかにした。この研究成果については、平成17年度歯科基礎医学会優秀ポスター賞を受けた。本年度においてはin vivoでの舌形成の観察と並行して、胎生9.7〜10.5日前後で採取した鰓弓の器官培養モデルを確立した。BGJb培地では上皮細胞層の変性と下顎突起の癒合不全や舌形態への分化抑制をともなうが、DMEM/F12培地は上皮細胞と筋系譜細胞の増殖分化に適していた。in vivoでの舌初期発生と相同して、培養試料(DMEM/F12培地)でも筋系譜細胞の下顎突起正中部への集積、この筋系譜細胞集団内での筋前駆細胞からMyoD陽性の筋芽細胞への分化、細胞集団辺縁に位置する筋前駆細胞と上皮細胞との接触現象も再現できている。ただし、in cultureにおいては下顎突起間葉織での非筋系譜細胞の増殖活性に依存する外側舌隆起の形成誘導、あるいは下顎突起癒合後の舌膨隆も軽度にとどまっている。以上の形態観察から、器官培養系では筋系譜細胞の移住と集落形成、上皮との相互作用を梃子とする舌形態形成の仕組みを再現していると結論できる。ただし、舌組織の成長発育は制限されており、舌形態形成での組織容積の制御に寄与する増殖因子あるいは移住細胞の影響を明らかにする課題が残されている。
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