研究課題
基盤研究(C)
のどの渇きは口渇中枢(脳室周囲器官および視床下部を含む領域)を刺激することによって起こる。その口渇中枢の一部である脳弓下器官ニューロン(SFO)のニューロンの浸透圧およびナトリウム感受性について調べた。本年度は、前年度の実験を継続する形で行った。サンプル数を増加し、結果の確証を行った。実験にはマウススライス標本を用い、パッチクランプ下にて電気活動を記録した。SFOニューロンは、膜電流固定下において高張溶液刺激に対して、活動電位を伴う脱分極応答を示した。脱分極の振幅を等張の30mM NaClと60mMマンニトール刺激を比較すると、30mM NaCl刺激の方が有意に大きかった。また、膜電位固定下においては、内向き電流を発生し、その振幅もNaCl刺激の方が有意に大きかった。シナプス後電流については、両高張溶液刺激に対して、EPSCは頻度を増大させ、IPSCは頻度を減少した。EPSCにおける頻度の増大、IPSCの頻度の減少の程度はいずれも有意にNaCl刺激の方が大きかった。EPSC、IPSC共に刺激前後のシナプス後電流の振幅に変化は認められなかった。これにより浸透圧刺激に対する反応にシナプス前膜の機構が関与していることが示唆された。抑制性シナプス後電流に対する同じ一価の陽イオンの塩であるNaClとLiCl刺激の反応を比較すると、NaClの方が抑制率は大きく、LiClはマンニトールと同程度の抑制率を示した。浸透圧は変えず、Na濃度のみが変化した場合でも、内向き電流が観察された。以上の結果より、SFOニューロンは浸透圧とNa濃度が共に変化する場合、浸透圧とNa探知を相関して行い、浸透圧単独の場合と比較し相加的な効果を示すことが示唆された。
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