研究課題/領域番号 |
16591923
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
武市 収 日本大学, 歯学部, 講師 (10277460)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 血管内皮カドヘリン / 誘導型-酸化窒素合成酵素 / 一酸化窒素 / 歯根肉芽腫 / HUVEC / NO合成阻害剤 / 免疫染色 / real time PCR法 / 誘導型一酸化窒素合成酵素 / 歯根のう胞 / E-セレクチン / 蛍光二重免疫染色 / 一酸化窒素合成酵素 / 根管滲出液 / RT-PCR法 / サイトスピン / ヘマトキシリン-エオジン染色 |
研究概要 |
目的)難治性根尖性歯周炎の病態を解明する目的で、根管滲出液および歯根肉芽腫における誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)と血管内皮カドヘリン(VE-cadherin)の関連を病理組織学的、分子生物学的に検討したところ、以下の結果を得た。 結果) 1.根管滲出液の検索:根管滲出液から細胞成分を分離し、サイトスピンを用いて標本を作製したのちH-E染色したところ、PMNsが優位な細胞であった。そのPMNsは免疫染色でiNos陽性を示し、RT-PCR法でiNOSの遺伝子発現を示した。 2.歯根肉芽腫の検索:歯根嚢胞と臨床診断された組織をH-E染色し、歯根肉芽腫と病理診断されたものを試料とした。抗ヒトiNOSまたは抗ヒトVE-cadherinモノクローナル抗体を用いて免疫染色したところ、肉芽組織中のマクロファージ、リンパ球、線維芽細胞、PMNsのiNOS陽性と血管内皮細胞のiNOSおよびVE-cadherin共陽性を確認した。また、このiNOS陽性細胞は血管内皮細胞の周囲に多く浸潤していた。このiNOSとVE-cadherinの遺伝子発現をreal time PCR法で検索したところ、全ての歯根肉芽腫サンプルからその遺伝子発現を確認したが、発現強度はVE-cadherinよりもiNOSの方が強い傾向を示した。 3.ヒト膀帯静脈由来血管内皮細胞(HUVEC)の検索:IL-1βとEsheruchia coli由来LPSで2〜24時間刺激した。培養細胞からのiNOSおよびVE-cadherin遺伝子発現をreal timepCR法で検討したところ、両者の遺伝子発現が確認された。なお、それらの発現強度は歯根肉芽腫のときとは異なり、iNOSよりもVE-cadherinの方が強い傾向を示した。 4.Nos合成阻害薬の検討:3.の細胞培養系にNo合成阻害剤を添加し、iNos遺伝子の発現を検索したところ、添加していないものと比較してその発現が低下した。 結論)NOの関与によりVE-cadherinの産生が調節されている可能性が示唆された。
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