配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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研究概要 |
インプラント周囲骨の骨増生法を開発することを目的に,本研究を行った.まず,アデノウイルスベクターに骨芽細胞増殖因子のひとつである結合組織成長因子(CTGF)を組み込む実験を行った.β-galactosidaseとCTGF遺伝子を発現するアデノウイルスベクターを作製し,マウス骨芽細胞株MC3T3-E1 cellを使用して遺伝子導入の効果を,X-gal染色,β-gal活性測定,RT-PCRにより導入効率,発現期間を検討した,その結果LacZ発現アデノウイルスベクターの至適濃度はMOI50であることが明らかとなった.同条件で,CTGF遺伝子発現アデノウイルスベクターを用いてマウス骨芽細胞株MC3T3-E1 cellに遺伝子導入実験を行った結果,CTGFタンパクの産生が確認され,培養骨芽細胞に目的とする成長因子(CTGF)の遺伝子導入とそれに続くタンパク産生が可能であることが明らかとなった.さらにそれらをin vivoモデルに応用する実験系に取り組んだ。はじめにラットを用いた上顎骨抜歯窩モデルの作成とインプラント埋入モデルの確立を試みた。8週齢のWistar系雄性ラットの上顎第一臼歯と第二臼歯を抜去し,抜歯窩が完全に治癒するまでに3週間必要なことが確認できた。そこでインプラント埋入モデルはこの抜歯窩が治癒した歯槽骨に行うこととした。すなわち,直径1mm長さ2mmのチタンピンを抜歯後治癒した歯槽骨に埋入した。経時的に組織学的観察を行い,この動物モデルでオッセオインテグレーション獲得が組織学的に評価できる可能性を確認した。しかしながら引き抜き強さやプッシュアウトテストなどの物理学的な評価が困難であった。次に,ゼラチンハイドロゲルとCTGFやBMP-2タンパクを組み合わせラット抜歯窩モデルに応用した。しかし,抜歯窩の治癒過程においては抜歯後何も投与しないコントロール群と実験群に差が無かった。抜歯窩やインプラント周囲骨の増生を評価するためにはラットなどの小動物モデルでは明らかな差を求めるには限界があり,イヌやサルなどの大動物での実験モデルの確立が必要と考えられた。
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