研究課題/領域番号 |
16591988
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 富山大学 (2005) 富山医科薬科大学 (2004) |
研究代表者 |
姚 立 富山大学, 医学部, 助手 (80324044)
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研究分担者 |
高野 康雄 富山大学, 医学部, 教授 (60142022)
古田 勲 富山大学, 医学部, 教授 (10014268)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 口腔癌 / 変異型α-tubulin / Cell cyclin蛋白 / 細胞周期 / 免疫蛍光染色 / フローサイトメトリー / 免疫組織化学 / 5-FU / Cisplatin / Docetaxel / Tumor progression / Cell cycle関連蛋白 / Survivin / Ki-67 |
研究概要 |
変異型α-tubulinがどのように口腔癌のprogressionに関係するかを解明するために、われわれは4種のヒト口腔扁平上皮癌細胞株KON、HO-1-N-1、KOSC、HSC(研究資源バンク提供)を用い、変異型α-tubulinとcell cyclinsおよび抗癌剤(cisplatin、5-FU、docetaxel)感受性との関連を調べた。さらに、口腔扁平上皮癌52例の生検組織を用い、腫瘍におけるKi-67やcyclin Bのlabeling index、アポトーシス、survivin発現、臨床病理組織学的所見との関連も検討した。免疫蛍光染色では、変異型α-tubulinはHO-1-N-1、HSCに較べKONやKOSCにおいて高発現した。KONやKOSCにおける変異型α-tubulinとcyclin Bとの二重染色の陽性率はcyclin Aやcyclin Dとの二重染色の陽性率より高かった。フローサイトメトリーの分析では、FITCにより染色されるα-tubulin陽性細胞の核DNA量が高かった。抗癌剤5-FUは変異型α-tubulinが高発現したKONおよびKOSCに対して明らかな抑制効果がなかった。その蛋白の発現と抗癌剤耐性との関連についてはさらにin vivo解析により検討する必要があると考えられている。癌の生検組織を調べたところ、変異型α-tubulinは異形成上皮および腫瘍の細胞核に発現し、正常の粘膜上皮にはほとんど発現しなかった。また、α-tubulin発現は腫瘍におけるKi-67やcyclin B labeling indicesの高値、浸潤様式3-4および所属リンパ節転移と関連していることが認められた。以上の結果から、変異型α-tubulinの発現は細胞周期のG2/M期に集積し、口腔癌のprogressionに関与することが示唆された。
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