研究課題/領域番号 |
16592073
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
歯周治療系歯学
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
古市 保志 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (80305143)
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研究分担者 |
町頭 三保 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (80253897)
吉永 光裕 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教授 (00221672)
和泉 雄一 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60159803)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 歯周病 / 早産 / 切迫早産 / サイトカイン / 口腔衛生状態 / セルフケア / 介入研究 / 切迫早算 / 口腔衛生指導 / 出産 |
研究概要 |
今回の研究は、切迫早産妊婦に歯周治療(セルフプラークコントロールの徹底)を行うことで、歯周組織の状態にどのような変化が生じ、またそれが出産状況にどのような影響を及ぼすかを検索することを目的とした。産婦人科に入院中の妊婦に、全身に関する項目(年齢、身長、体重、喫煙、血圧、経産の有無、早期低体重児出産経験の有無、投薬の有無)について問診を行い、残存歯数とカリエス歯数の診査、およびプラーク付着量、歯肉炎、プロービング時の出血、歯周ポケットの深さ、臨床的な付着の位置の計測など、口腔内の診査を行った。その後、プラークを染色し、プラークの付着部位を妊婦さんに確認し、歯ブラシ、デンタルフロスを用いて、口腔清掃指導を行った。この指導を一週間に1度、計3回行い、再び、前述した口腔内診査を実施した。出産後、出産時の妊娠週数、および新生児の体重について調査を行った。 現在まで69名の入院妊婦が健診と口腔衛生指導を受け、そのうち56名の出産状況が判明した。また、26名が原因不明の切迫早産と診断され、その中で、15名は1回目のみ、11名が1回目、2回目の両方の口腔内検査を受けていた。今回行った入院妊婦に対する3回の口腔衛生個別指導による介入によって、口腔内清掃状態の改善と炎症の消退が見られたが、26名の原因不明の切迫早産妊婦における出産状況に関しては、早産の発現率が46.2%であり、以前の我々の介入を行わなかったグループにおける早産の発現率と類似した数字を示しており、介入の効果は現在のところ認められていない。しかしながら、正期産であったグループでは、プラークの付着量および炎症の程度について有意な改善がみられたのに対して、早産であったグループではそのような改善が認められなかった。このことは、今回導入した介入によって早産の抑制傾向が得られる可能性を示唆するものと考えられる。今後、大きな集団を対象にし、またより高度な治療法による介入試験を行う必要がある。
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