研究課題/領域番号 |
16592080
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
歯周治療系歯学
|
研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
大峡 淳 (大狭 淳) 昭和大学, 歯学部, 講師 (40266169)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
|
キーワード | Ikkα / NF-kB / Notch / 歯の発生 / 上皮陥入 / Stellate Reticulum / Jagged / 外胚葉異形成症 / 咬頭形成 / TNF |
研究概要 |
転写因子であるNF-kBは、癌、炎症反応、免疫応答、内分泌系など様々な生体反応に関与している。本研究において我々は、このNF-kBの歯の発生への関与についての検討を行い、以下の結果を得た。NF-kBのインヒビターをリン酸化し、NF-kBの活性を促すIKKの構成成分の1つであるIkkαのノックアウトマウスの前歯に異常が認めれ、その前歯歯胚においてNotchの発現が抑制されている事が明らかとなってる。このNotchは、歯胚に発現するものの、その発現は、Stellate Reticulum(SR)に限られる。これは、Ikkαのノックアウトマウスの前歯におけるNotchの抑制が、Notchの抑制ではなく、SRの欠如である可能性がある事を示している。そこでIkkαのノックアウトマウスの前歯におけるSRの有無を検索した。SRのマーカーであるSLUG、CD44のIkkαのノックアウトマウスの前歯での発現が確認できた。またSRは、Msx2を通して、エナメル形成に関与する事が報告されている。Ikkαのノックアウトマウスの前歯において、Msx2および正常なエナメル質が確認され、Ikkαのノックアウトマウスの前歯にSRが存在する事が確認された。一方Notch-Ikkαの関係は現在まで報告されていない。しかし我々は、NotchのリガンドであるJagged2のノックアウトで認められる口腔上皮の癒合とPalata1 Shelfのelevation不全による口蓋裂を、Ikkαのノックアウトマウスにおいても見出し、いくつかの組織においてIkkα-Notchが密接に関連している事が示唆された。以上の事より前歯の発生には、NF-kBの活性を促すIkkαと、それによるNotchの活性が重要であることが示唆された。
|