研究課題/領域番号 |
16592111
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎看護学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
森田 敏子 熊本大学, 医学部, 教授 (30242746)
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研究分担者 |
松永 保子 信州大学, 医学部, 教授 (50269560)
岩本 テルヨ 熊本大学, 医学部, 教授 (80285444)
木子 莉瑛 熊本大学, 医学部, 講師 (40253710)
有松 操 熊本大学, 医学部, 助手 (50289659)
南家 貴美代 熊本大学, 医学部, 助手 (80264315)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 看護教育 / 達成動機 / 模擬患者 / 看護技術 / 教育方法 / 看護学生 / 吸引 |
研究概要 |
本研究は、熊本大学医学薬学研究部の倫理審査委員会の承認を得て行った。研究目的は、模擬患者を用いた技術試験の教育効果と課題を明らかにし、教育方法の開発に寄与することである。 研究対象は、A短大2年生30人(2004年)、B大学2年生22人(2005年)及びC大学とD県模擬患者研究会の模擬患者(延べ15人)である。研究方法は、学生が患者役を担う技術試験と模擬患者が患者役を担う技術試験の前後の比較と意見交換会による振り返りである。調査用紙は、看護技術試験の認識(23項目SD法)、達成動機尺度(23項目7段階評価)、エゴグラム、自由記述、学生に対する模擬患者の認識である。23項目SD法と7段階評価は平均値の差を比較し、t検定を行った。エゴグラムは東京大学式パターン認識、自由記述は最小の文脈で分類しカテゴリー化した。振り返りはテープに録音して逐語禄に起こし内容分析した。 模擬患者を導入した看護技術試験は、試験前には緊張するが効果的だろうとしていたものが、後には緊張感はあるが臨場感があり効果的、継続してほしいとなり、ほとんどの項目で有意差があった。エゴグラムパターンは約40%が変化したが、変化パターンの法則性は見いだせなかった。自由記述は、"臨場感が良い学び""コミュニケーション・説明・技術の学び""効果的な教育方法"の3カテゴリーとなった。学生に対する模擬患者の認識は、良いと肯定的に受け止めながらも、不適切な態度が指摘され、気持ちの理解と、気持ちの受け止めなど課題が提示された。振り返り分析では、患者確認、態度、立つ位置と目線、ボディメカニクスと一体になった技術、思いやりを添えるタッチングなど15カテゴリーとなった。学生の意見は緊張感と臨場感、勉強の自覚の高まり、技術の反省点など5カテゴリーとなった。 模擬患者の導入は、効果的な教育方法であるが、緊張感を高めない配慮の必要性も見いだされた。
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