研究課題/領域番号 |
16592136
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
|
研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
岡田 洋子 旭川医科大学, 医学部, 教授 (90281906)
|
研究分担者 |
菅野 予史季 旭川医科大学, 医学部, 助手 (20322901)
茎津 智子 天使大学, 看護栄養学部, 教授 (10177975)
井上 由紀子 日本赤十字北海道看護大学, 看護学部, 講師 (00320557)
井上 ひとみ 石川県立看護大学, 看護学部, 講師 (50295169)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | Death-Education / 死の概念 / 認知的発達 / 小学生 / 中学生 / ピアジェ / 評価 / 日本 / DEath-Education / Death Education |
研究概要 |
先行研究:小児(小・中学生)の死の概念発達と生活体験をベースに、「Death-Educationの具体的方略の開発と実践・評価」に取り組んできた。その間にも社会ではいじめ、凶悪犯罪の低年齢化や親子・クラスメートといった身近な人間間で大切な命が絶たれるといった悲劇が起こっている。研究を通して1)死をタブー視し、子どもとの会話を避けている大人社会、2)死別体験を含め身の回りの出来事を、実体験として行動シェマ(ピアジェの認知発達)に取り込めていない子ども、が推測された。 目的:死をとおして命の大切さや生(いかに生きるか)について学ぶDeath-Educationの実践・評価と、学校教育への導入を広めることである。Death-Educationの意義・必要性は理解しても、その受け入れとなると躊曙する学校がまだ多く。平成18年秋、S市A小学校で6年生を対象に約半年かけて実施している単元「いのちの授業」(計36時間)のメンバーに加えて頂き(担当は後半の単元:死はいきることを考える)、Death-Educationの実施・評価、さらにディスカッション方式の導入も試みた。教材:難病の心疾患と闘いながら、生きようと頑張った同6年生のドキュメンタリービデオである。 研究方法:帰納的記述的方法である。Death-Education前後に提出願ったレポート、および今回Death-Educationの後に初めて導入しクラス毎のフリーディスカッションを録音したテープ、から逐語録を作成、意味を損なわない範囲でコード化、カテゴリー化を図った。 結果:「いのちの授業」をとおして(1)命の大切さ(たとえいじめにあっても,自ら命を絶たないでほしい)、(2)健康に生活していることの幸せ・これからの生き方(生きたくても亡くなっていく同年代を通して、当たり前が当たり前でないこと)、さらに殺人や自殺に関して、自分の考えをしっかり表現している。さらに(3)「いのちの授業」を、今まで考えることが無かったテーマと述べ、この授業があって学べたことを良かったと表現している。「ビデオ視聴後のレポート」からは(1)生き方に感動、(2)見習いたい生き方、(3)死の理不尽さ、(4)命、生きることへの再確認、(5)悔いの無い死、(7)支えあう人と人、(8)生き方を通しての贈り物、が抽出された。「フリーディスカッション」は、授業中途切れることが無いくらい活発なやりとりがなされた。自分の言葉で表現したいという欲求、子ども同志が語り合う中、相手の気持ちに共感できる心や能力を有していることを実感した。考察:対象学年を広げ、知識と体験のバランスに着目、小学校カリキュラム全体に位置づくDeath-Educationの構築が急がれる課題である。
|