研究課題/領域番号 |
16592154
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
大村 東生 札幌医科大学, 医学部, 助手 (30295349)
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研究分担者 |
丸山 知子 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (80165951)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 乳がん / 情報 / 乳がん看護 / 認定看護師 / ケア / チーム医療 / 患者アンケート / アンケート / 手術後 |
研究概要 |
手術後の乳がん患者の必要とする9つの情報(身体的、社会的、心理的)を2つずつペアにしてランダムに配置し、どちらがより必要な情報と感じるかをチェックしてもらう形式でアンケートを施行した。アンケートは150例で平均年齢54歳、平均術後経過期間28ヶ月で術後再発症例35例を含んでいた。全体の結果は情報の優先順に予後、進行度、治療の利点・欠点、治療の副作用、血縁者のリスク、生活の質、生活上の注意点、周囲への影響、魅了への影響であった。50歳以上の患者は50歳未満の患者と比較して血縁関係者の乳がんリスクに関して感心が高く、治療による自己の身体的・性的魅力への影響に関して関心が低かった。術後経過期間が長い患者ほど病気の進行度に関して関心が高く、日常生活における注意事項に関して関心が低かった。乳がん術後患者が求める情報を把握することはより適切な診療を行う上で有用と考えた。 また、札幌市内看護師199名および看護学生50名に認定看護師(乳がん看護)の取得希望に関するアンケート調査を行った。取得希望は看護師(10年目以上)、乳腺専門クリニックの看護師に多い傾向があった。また、研修を受ける際の困難と思われる要素については研修費用、勤務先の状況であり、認定看護師取得の希望があっても容易に研修申請を提出することができない状況が推察された。 乳がん看護分野の教育機関である千葉大学看護学部附属看護実践研究指導センターで看護実習事例報告会が開催され、21名の研修生が配属された病院において受け持った症例をいろいろな角度から分析し、乳がん患者に必要な情報の把握とケアの実践を発表した。いずれの症例に対しても研修生から積極的な発言があり、今後の活躍が期待された。 乳がん患者の必要な情報が術後の経過年数、病状、年齢により優先順位が異なることがわかった。チーム医療の中枢を担うブレストケアナースを希望する看護師が多いことが判明した。乳がん患者に対する手術前ケア、術後ケア、退院時指導、外来ケアをチーム医療としてのケアモデルで実践中であるが、その評価を今後行う予定であり、さらに乳がん患者にとってより良い医療環境のモデル構築を考えている。
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