研究課題/領域番号 |
16592162
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 神戸市看護大学 (2006) 大阪府立大学 (2005) 大阪府立看護大学 (2004) |
研究代表者 |
登喜 和江 神戸市看護大学, 看護学部, 助教授 (00326315)
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研究分担者 |
高田 早苗 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (50226784)
森下 晶代 神戸市看護大学, 看護学部, 講師 (40364054)
重松 豊美 神戸市看護大学, 看護学部, 助手 (50315321)
北村 有子 静岡県静岡がんセンター研究所, 患者・家族支援研究部, 技師(研究員) (10364035)
山居 輝美 (古賀 輝美) 大阪府立大学, 看護学部, 助手 (50326287)
山下 裕紀 神戸市看護大学, 看護学部, 助手 (40326319)
和田 恵美子 大阪府立看護大学, 看護学部, 助手 (70293818)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 脳卒中後遺症 / 高次脳機能障害 / ニード / 家族 / 脳卒中後遣症 / 脳卒中 |
研究概要 |
「脳卒中後遺症としての高次脳機能障害者とその家族の生活の様相と援助へのニードを明らかにすること」を目的に、面接調査および質問紙調査を行った。 脳卒中後遺症としての高次脳機能障害のある患者とその家族16組の面接調査では、患者とその家族の生活は、様々な影響を受けその生活に関係性が変化するという形で現れていた。記憶が失われ、人格や機能に変調をきたす障害は、患者を困惑させ、その家族の生活をも巻き込み、生活そのものを変えさせるものであった。患者や家族の求める援助へのニードには、制度の不備や運用上の問題、社会生活を送るうえで障害が理解されていないことでの不利益や精神面へのサポートに関する内容が語られていた。 脳血管障害に罹患した349名への質問紙調査では、高次脳機能障害によって、(1)発病後に6割の患者が失業や休職・配置転換・転職を体験し、(2)2割の家族が失業や休職・配置転換・転職、および仕事を開始していた。(3)5割が家族の収入減少、(4)3.4%が別居や離婚などを体験していた。医療・福祉などに対する患者とその家族のニードは、6割以上が「専門の訓練を受けさせたい、相談窓口・医療機関がほしい」「高次脳機能障害について医療・福祉情報がほしい」、7割以上が「福祉制度の利用枠の拡充」「継続リハビリ」を要望していた。介護者への支援では、5割以上が「介護者休養のためのショートステイやロングステイがほしい」「介護者の語らいの場がほしい」「介護者の悩みをわかってほしい」などを要望していた。 以上のことから、患者とその家族の援助へのニードには、(1)高次脳機能障害を専門とする医療機関やリハビリテーションのための施設の拡充、(2)専門的な情報に容易にアクセスできる環境の整備、(3)経済的負担に対する公的補助の検討や職業訓練のための施設の充実、(4)介護者を支えるためのシステムの整備を早急に実現することが求められていた。
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