研究課題/領域番号 |
16592169
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 高知女子大学 |
研究代表者 |
佐東 美緒 高知女子大学, 看護学部, 講師 (20364135)
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研究分担者 |
中野 綾美 高知女子大学, 看護学部, 教授 (90172361)
益守 かづき 高知女子大学, 看護学部, 准教授 (20238918)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 新生児集中治療室 / 家族 / エンパワメント / 新生児集中治療室(NICU) / 低出生体重児 |
研究概要 |
本研究は、NICUを退院した子どもとその家族を支える現状の育児支援システムの改善に寄与し、子どもの健やかな発達と育児に取り組む家族をエンパワメントすることを目的とした。 調査の中で、家族が困難に直面するのは、子どもの入院した時期からはじまり、何年もの時を経ても常にその困難は継続しているということが明らかになった。家族の抱える困難は、子どもが退院した直後は、授乳や排泄、体重の増加などの成長発達であった。健診時にわが子と他の子どもの成長発達の差に戸惑いを覚え、呼吸器感染症にり患しやすいと感じていた。また、家族は育児に追われ、睡眠時間や休息がとれない、将来が不安であると考えていた。家族の抱える困難は子どもの成長に合わせて変化し、子どもの成長発達の遅れに関する問題から、しつけに関する問題、保育園への入園、小学校への就学、さらには、成人になって誰が面倒をみるのかという、かなり将来にまで及ぶものであった。また、NICUを退院した子どもを支えるきょうだいへの対応へも苦慮していた。家族は、このような現状の中で、身内による支援を受けながら育児を行っており、何とか家族で支えあいながら目々を過ごしているということが明らかになった。 家族が育児を行う中で障がいとなっているものには、NICUを退院した子どもに対する偏見が含まれ、看護者へのインタビューでは、退院した後の子どもや家族のことには、ほとんど関与していないということが明らかになった。家族が保育園での入園や小学校への就学に困っているということは把握しているが、外来での医師の対応に任せていたり、家族の力に依存し、看護者が子どもや家族のエンパワメントに関与していないのが現状であった。 このような現状の中で、看護者は、家族が退院した後も外来や地域で、継続的に子どもとその家族を支援し、子どもを取り巻く社会に積極的に働きかけていく必要があるということが示唆された。
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