研究課題/領域番号 |
16592185
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
|
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
川端 京子 大阪市立大学, 医学部, 助教授 (50290367)
|
研究分担者 |
田中 結華 大阪市立大学, 医学部, 講師 (80236645)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | 糖尿病性腎症 / 透析患者 / 糖尿病性下肢壊疽 / 高濃度人工炭酸泉 / 炭酸入浴剤 / 足浴 / 皮膚血流 / セルフケア / 透析 / 継続 |
研究概要 |
1.研究目的: 1)糖尿病性腎症透析患者の下肢壊疽予防のために、考案した炭酸入浴剤による高濃度炭酸泉足浴(以下、入浴剤足浴と略す)が下肢皮膚血流を促進することを検証し、2)糖尿病性腎症透析患者自身が簡易でセルフケアできる方法として開発することである。 入浴剤足浴とは、下肢末梢循環の改善を目的に市販の炭酸入浴剤を用い人工的に高濃度炭酸ガスを産生させた湯で足浴する方法である。文献より高濃度の炭酸ガスの作用は、皮膚から取り込まれると皮膚血管の毛細血管を拡張させ、皮膚血流量を増大し、微小循環障害に対し効果があることが検証されている。 2.研究方法: 1)健康な被験者22名および糖尿病性腎症透析患者11名に、入浴剤足浴、高濃度炭酸泉を産生する人工炭酸泉装置を用いた足浴(以下、装置足浴と略す)、湯のみの足浴3種類を全員に実施し、レーザー・ドップラー皮膚血流計などを用いて測定、比較し、下肢血流促進効果を検証した。 2)糖尿病性腎症透析患者9名に入浴剤足浴を1ヶ月間実施することを依頼し、1週間ごとに下肢の状態変化、足浴実施状況について聞き取り、継続可能な方法であるか検証した。 3.結果と考察: 1)Friedman検定とWilcoxon符号付順位検定の結果、両足背部皮膚血流量変化率増加について、入浴剤足浴と装置足浴は湯足浴に対して有意差(p<0.05)を示したことから、入浴剤足浴と装置足浴は湯足浴に比べて皮膚血流量増加すると考えられた。そして、入浴剤足浴は装置足浴と有意差がなかったことから、入浴剤足浴は装置足浴と同等な効果があると考えた。 2)入浴剤足浴を自宅で実施した9名全員は1ヶ月間継続でき、保温や皮膚潤い感、足部の関節や筋の可動性促進など主観的評価を示した。 以上より、炭酸入浴剤による足浴は下肢皮膚血流促進効果があり、継続できる簡易なセルフケアの方法であると示唆された。
|