研究課題/領域番号 |
16592213
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域・老年看護学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
北島 謙吾 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (30204887)
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研究分担者 |
山田 京子 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (10269772)
荒木 孝治 大阪府立大学, 看護学部, 講師 (40326286)
橋本 顕子 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (00381971)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 精神障害者 / インターネット / 自尊感情 / ソーシャルサポート |
研究概要 |
精神障害者NPO法人喫茶店、共同作業所、授産施設、地域生活支援センターの4施設にインターネット・パソコン(以下PCと略す)を設置し、これら施設の通所精神障害者26人を対象に、自記式質問紙を用いた留め置き調査を実施した。調査の内容は属性(年齢、性別)、当事者が大切・必要と認識するサポート提供者の続柄・人数、自尊感情尺度(Rosenberg (1982)以下自尊尺度と略す)や自己が認識する役割、設置PC利用前・利用後の状況(1週間の利用日数・時間、目的など)であった。 精神障害者では低いとされる自尊感情が平均値よりも高く、また、自尊尺度と年齢との相関関係は認められなかった。自尊尺度の高い人はソーシャルサポートの人数も多く、ソーシャルサポートネットワークがある程度確立されているのではないかと推測されたが、自尊尺度とソーシャルサポートの人数において相関関係は認められなかった。ソーシャルサポートにおける続柄の内訳では、両親などの家族や友人といったナチュラルソーシャルサポートが多かった。 対象者の年齢とPC開始時及びPC使用3ヶ月後の利用時間(1日当たり)との間に相関関係を認めた。 PCの利用目的は情報検索、メール交換などで、PC使用3ヶ月後、6ヶ月後では有意な変化は認められなかった。対象が認識している役割は、家庭や仕事での役割を上げていることが多かった。対象者の男女比は65.4:34.6で、男性が2/3を占めた。年齢は34才、自尊尺度:31点、ソーシャルサポート(以下、ソーシャルサポートと略す)の人数:4.5人で、PC開始時の1週間の延べ利用時間:86.25分、1週間の利用日数:2日、1日の利用時間:30分、PC使用3ヶ月後の1週間の延べ利用時間:30分、1週間の利用日数:2日、1日の利用時間:25分であった。 以上の結果から、インターネットに関心を示し研究に参加協力した精神障害者は、男性が全体の2/3を占め、自尊感情が高く一定の役割を認識し、ソーシャルサポート人数が多い人の割合が高い実態が明らかになった。さらに、精神障害者を対象としたパソコンボランティアのマンパワー不足が明らかになり、パソコンボランティアの育成支援が強く示唆された。
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