研究課題/領域番号 |
16606006
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幹細胞生物学
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
大沢 匡毅 独立行政法人理化学研究所, 幹細胞研究グループ, 研究員 (10344029)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 幹細胞 / 分化 / 色素細胞 / 遺伝子発現解析 / 転写制御 / Single cell PCR / 細胞培養 |
研究概要 |
1.色素細胞特異的にGFPを発現させたトランスジェニックマウスから単一の色素幹細胞を単離し、遺伝子発現パターンを調べた。その結果、色素幹細胞にはSox10やMiftといった色素細胞にとって重要な遺伝子が発現していないことを見いだした。この結果は、これら分子に対する抗体を使用した組織免疫染色によっても確かめられた。さらに、色素幹細胞では、Housekeeping遺伝子をはじめ多くの遺伝子の発現が低下しており、mRNAの転写が抑制されていることが示唆された。 2.Bcl2ノックアウトマウスは2回目以降の毛周期以降に発生する体毛が白髪化することが知られている。このような表現型から、Bcl2ノックアウトマウスでは色素幹細胞の維持または発生に異常があることが示唆されていた。Bcl2ノックアウトマウスにっいて毛包発生期を詳細に観察したところ、胎生18日〜新生児期2日目において、毛包バルジ部位に存在する色素前駆細胞が消失していくことを認めた。このマウスのはじめの毛周期における色素細胞の増殖分化には異常が認められないことから、Bcl2ノックアウトマウスの白髪化は、毛包発生期に色素幹細胞が生存維持されないことが原因であることが示された。この結果は、毛包形成期に分化増殖する色素細胞は色素幹細胞を経ずに色素前駆細胞に由来するのに対し、2回目以降の毛周期以降に発生する色素細胞は色素幹細胞に由来することを示している。 3.色素幹細胞における遺伝子機能を調べるアッセイ系を構築するために、未分化色素前駆細胞を培養する系を開発した。培養した色素前駆細胞を移植したところ色素胞を持った毛包が再構築されたことから、培養した細胞が色素幹細胞になる能力を維持していることが示された。
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