研究分担者 |
酒井 一夫 , 財団法人・電力中央研究所・低線量放射線研究センター, 上席研究員 (40153837)
松原 純子 放射性影響協会, 研究参与(研究職) (80010007)
内山 洋司 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (50323275)
一政 祐輔 茨城大学, 理学部, 教授 (30007760)
伊東 慶四郎 , 財団法人・政策科学研究所, 主任研究員
|
研究概要 |
巨大科学や大規模技術が、環境や社会を通して人間の生存システムに及ぼす効果を、客観的総合的に評価する方法はこれまで知られていない。エネルギーセキュリティ上のリスク,社会的な需要・産業技術や構造の変化,対策や新技術の研究開発なども,同時に広義の環境社会影響として統合的に評価されなければならない。これら,技術が環境を介して人に及ぼす影響は、個人や社会が、直接に支出や利益としない形で受けるものが大きく、市場メカニズムを介さないことから,「外部性」と呼ばれている。 本企画調査研究では,この「外部性」を評価する方法論研究を新たな学術研究領域として創設すること,また,その概念に基づいて具体的なエネルギー・環境、社会をめぐる問題を分析することを目標として,全体会合において,総合的な学問分野構築のための研究組織を構成して,情報交換と全体調整を行うとともに,サブテーマの研究体制,研究項目の摘出並びに実施計画の検討を行った.その結果として,(1)外部性とリスクリテラシーの概念構築,(2)リスク・セキュリティー・セーフティー分析とエネルギー供給システムへの応用,(3)社会環境の中におけるエネルギー技術の効用総合評価法の構築,並びに環境を通じたエネルギー影響の分析を行う(4)放射性物質の環境動態を考慮した低線量放射線生体影響評価の4つのサブテーマより構成される,特定領域研究「環境・エネルギー・人間生存システムの外部性-巨大科学技術のリスクと便益の統合評価」の提案書をまとめた。
|