研究概要 |
1)研究代表者らによって開発されてきた衛星リモートセンシングによる陸域-海域統合型沿岸生態環境モニタリング手法や,陸域からの環境負荷評価モデル等を中心に,沿岸環境モニタリング・評価に関する最新の科学的手法を東南アジア・オセアニアの沿岸域に適用展開するための検討を行った.また,沿岸生態環境モニタリング情報を,他の一般的な自然・社会条件に関するデータとともに統合してGIS化することにより,研究者のみならず沿岸域管理担当者にも有益な沿岸環境統合GISモデルを開発することについて基本的な検討を行った. 2)統合的沿岸環境管理スキームへの科学的手法の融合展開実現に向けての国際共同研究を具体化するための企画検討を行うべく,フィジーとサモアを対象に予備的調査を平成17年2月下旬から3月上旬にかけて実施するとともに,現地でいくつかのセミナーや会合を開催した.これらによって,両国での国際共同研究立ち上げのための有力なカウンターパートを見いだすとともに,上記の沿岸環境モニタリング手法や沿岸環境統合GIS等を具体的な沿岸域管理担当者レベルさらには地域コミュニティーレベルにおいても継続的に運用可能とするための課題について検討した. 3)東南アジア・オセアニア島嶼国の沿岸域管理に関わる様々な人材間のネットワーク形成と,それを通じての情報の継続的なやりとり,科学的手法の最新成果に関する技術移転,さらには上記の沿岸環境統合GISの継続的な内容更新・展開を目的としたWESTERN PACIFIC REGIONAL WORKSHOP "Advances in Remote Sensing and GIS Applications for Coastal Zone Management"と題した国際ワークショップを平成17年1月下旬にタイ・バンコクで開催した.
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