研究課題/領域番号 |
16637007
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 企画調査 |
研究分野 |
生理人類学
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研究機関 | 長崎短期大学 |
研究代表者 |
佐藤 方彦 長崎短期大学, 教授 (10038937)
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研究分担者 |
工藤 奨 芝浦工業大学, 工学部, 講師 (70306926)
下村 義広 千葉大学, 工学部, 助手 (60323432)
仲村 匡司 京都大学, 農学部, 講師 (10227936)
岩崎 房子 文化女子大学短期大学部, 教授 (40103775)
井上 馨 北海道大学, 医学部, 教授 (80133718)
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研究期間 (年度) |
2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 生理的多型性 / はきもの / 福祉機器 / 操作機器 / 木工製品 / スポーツ用具 / 造形デザイン / 人工血管 |
研究概要 |
社会的ニーズに応え得る生理的多型性に基づく「ものづくり」を推進する共同研究のあり方を検討した。医療用の人工組織には生理的多型性への配慮が不可欠であることが明らかにされた。特に、血管組織の多型性をgenotypic factorsとphenotypic factorsにわけて把握する必要性が認識された。両要因の複合作用による血管組織の特性に基づく人工血管開発を検討が進められている.また、生理的多型性の加齢現象を高齢者福祉機器の設計に反映する方策を、特に、車椅子について検討した。衣環境に関わる問題として、靴の設計・制作には生理的多型性への配慮が特に重要なであることが明確とされた。木製品の開発に生理的多型性の考え方を導入することの可能性についても検討され,住環境を構築するための建材を多型性に対応させ得る方法の研究が進められた。操作機器づくりについては、特にユーザビリティの学習特性について身体的・心理的な両側面から生理的多型性を検討する研究が必要であることが明確にされた。工芸製品からスポーツ用具にいたる多様な領域において生理的多型性に基づくものつくりを可能にする方法が検討された。これらの検討においてはドイツのキール大学人類学研究所(Professor Hans W.Juergens)およびオランダのデルフト工科大学の工業デザイン学科(Professor Johan F.Molenbroek)の実用的開発研究の資料を比較した。本研究の結果はすでに日本生理人類学会に「ものづくり研究部会」が創設されるという具体的な効果を生じている。第1回「ものつくり研究部会」は、高齢者福祉機器の設計を主テーマとして、2005年2月に北海道大学医学部で開催された。第2回は千葉大学工学部で開催される運びとなっている。本研究は「生理的多型性に基づくものつくり」の研究推進に意義のある活動を実施し得たと自負するものである。
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