配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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研究概要 |
本研究の目的はブール環特有の計算手法を積極的に利用した帰納推論方式を構成である.本年度は,最終年度として,(1)3年間の研究成果を理論としてとりまとめるとともに,(2)代数的性質を用いた帰納論理の具体的アルゴリズムを設計をサポート・ベクトル・マシンを利用して行った. 具体的には,(1)の理論構成では、普遍代数を用いた代数を対象とした帰納推論の統一的な特徴づけを行い,これまで解明してきた帰納推論と環論との一致性と不一致性をまとめた.その結果,代数と帰納推論の関係が非常に明瞭になった.さらにその結果を利用し,代数を対象とした帰納推論のマインド・チェンジの複雑さを順序数を用いて分析し,従来知られている順序数よりも高い順序数の複雑さが必要となる対象を具体的に構成した.この成果は,数学基礎論に一石を投じるものとして予想している. 一方,(2)のアルゴリズム設計では,イデアルの束論的な抽象化である下方集合を利用して,サポート・ベクトル・マシンにおける構造データに対する新しいカーネル関数を設計した上で,その数学的性質を解明し,計算量の評価を行った.このカーネル関数は,構造データに対して従来一般的に用いられている合成積カーネルとは全く異質のカーネルである. これらの研究成果は,すべて国際会議で発表し,論文はすべて国際的に出版された.さらに,本研究の成果を含めた招待講演を行った.
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