研究概要 |
絵文字によるプログラミング言語処理系のプロトタイプを設計・試作,及び機能の向上: プログラミング言語処理系への応用システムを設計・開発し,実装の上試用した。具体的には,C言語プログラミングが,キーボードを殆ど用いなくとも,絵文字の組み合わせで簡便にできるようなインターフェース・システム,または,絵文字によるC言語プログラミング支援ツールをBorland C++ Builderにより開発した。 そして,絵文宇を組み合わせて分かり易いプログラミングが可能となるための処理系(またはエディタ等の環境ツール)の設計を行った。絵文字は,プログラミング言語のマクロ命令や,制御構造や構文を表す記号としても用いられるようにし,ユーザの作成絵文字が任意に追加出来るようにもした。また,絵文字の選択リストを時系列表現するようにし,その時系列表現リストは,同じ意味を持つC言語のプログラム・リストに変換される。 更には,本ツールによって作成されたC言語プログラムをコンパイル・実行させる機能や保存・削除する機能も開発システムにおいて実現した。また,上記の絵文字の系列的配置において,文法構造もある程度導入した。絵文宇プログラミング中,絵文字を選択し,数値を打ち込んでいる間に,文法構造に基づく自動デバッグが行われ,エラーメッセージも出すようにした。この結果,全体として開発ツールの機能が向上したと思われる。実際に,携帯的タブレットPCに実装して試用し評価した結果,本システムは,プログラミング初心者の学習用や,キーボードが殆ど使用できない,キーボードレスの携帯端末やポケット・コンピュータでの用途に非常に有用と考える。
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