研究概要 |
GFP-actinによるスパイン内アクチン動態可視化の実験系を効率的に得る目的で実験を行い、次のような成果を得た。 1)GFP-actinマウスのホモ化 C57BL/6の遺伝背景へ戻し交配中のGFP-actinマウスを繁殖させ、GFP-actinマウス同士を交配させ、transgeneを両アレルに持つ個体を複数作成した。これらのオス・メス同士を交配させることにより、このようなラインをなるべく多く作成することを試みた。しかし、ホモ化されたラインはいずれも繁殖能が落ちていた。現在、さらにヘテロのラインを増やし、スライス作成に十分貢献可能なラインを樹立する工夫を行っている。 2)GFP-actinを用いた樹状突起ダイナミクスのin vitro可視化 マウス海馬スライス培養系をセットアップし、遺伝子銃・ウィルス等によるGFP-actin, mRFP1-actin, Venus-actinなどの導入後、蛍光シグナル観察のタイムラプスを行えるための最適化な条件設定を実施した。この過程で、海馬錐体細胞のみならず、小脳顆粒細胞や小脳プルキンエ細胞におけるGFP-actin動態観察も可能となり、現在並行して観察を行っている。
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