• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

バーチャルリアリティを用いた遊びリテーションの痴呆性高齢者への適用可能性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 16650139
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 リハビリテーション科学・福祉工学
研究機関大阪工業大学

研究代表者

大須賀 美恵子  大阪工業大学, 情報科学部, 教授 (10351462)

研究分担者 井上 裕美子  大阪工業大学, 情報科学部, 講師 (40288767)
橋本 渉  大阪工業大学, 情報科学部, 講師 (80323278)
研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード痴呆性(認知症)高齢者 / 予防的リハビリテーション / 自立歩行支援 / バーチャルリアリティ / グループホーム / 遊びリテーション / 運動機能評価 / 認知症評価 / 痴呆性高齢者 / リハビリテーション
研究概要

平成16年度に開発した認知症(痴呆性)高齢者のための遊びリテーションシステムの改良と適用評価を行なった.対象システムのコンセプトは,自立歩行機能維持の観点から下肢筋力とバランス運動機能を維持・強化をめざすこと,痴呆症状の進行緩和の観点と継続的使用を実現するという観点から,入居者やスタッフが一緒に楽しめて会話を賦活できることの2点である.具体的には,2人1組でゲーム感覚で運動するもので,1人はエルゴメータをこいで進行速度を,もう1人はバランス運動器具を左右に傾けて進行方向を変更し,VR空間内の障害物を避け,ゲートをくぐったりターゲットを拾ったりして得点を挙げながらゴールを目指すというものである.昨年度はシステムの受容性を確認し,理解度向上のための改良を行なった.今年度は,インフォームドコンセントが得られた比較的認知症症状の軽い5名を対象に,身体機能維持・向上への効果の定量的評価を試みた.最初の1ヶ月(週2回計8回)の利用の前後で,歩行速度やストライド,Timed Up and Goテストなどに向上が見られたが,フォローアップでも向上が見られたり,その後冬季の1ヶ月の実施前後では悪化するケースが多かった.これらの評価では対象者の計測テストへの理解度や取り組み姿勢(一貫した努力を求めるのがむずかしい)が影響していること,システムによる介入以上に,日常生活,とくに季節変動の影響が大きいことが原因として考えられる.認知症の程度の評価では,MMSEやかな拾いテストなど,一般的によく行われているものを試したが,繰り返し実施することで対象者に不快感があり継続して実施することはむずかしいと判断された.運動機能・認知症程度ともに,ゲーム感覚で行なえる評価手法の開発が必要で,コンテンツに評価機能の追加を試みた.さらに,頻度の高い継続的な利用による効果評価をめざし,システムの常時設置とスタッフのみの運用を可能とするようアプリケーションの操作性向上と,可搬性の高い新たなバランス器具(自作)の開発を行なった.これを用いてもう一度評価実験を実施し,スタッフより運用性について高い評価を得られたため,常時設置を開始した.頻度の高い利用にはスタッフの運用体制の強化が必要であるが,現段階では週1回程度自発的に利用していただきスタッフにも入居者にも好評である.以上のように,開発したシステムは,グループホームに受け入れられ,コンセプトの2点目は充分達成したが,1点目については,コンテンツの中での評価手法の充実と,それを用いた効果の客観的・定量的評価が今後の課題である.

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (7件)

  • [雑誌論文] グループホームへの適用をめざした遊びリテーションシステムの開発2005

    • 著者名/発表者名
      大須賀美恵子, 井上裕美子, 橋本渉
    • 雑誌名

      日本生体医工学 第43巻特別号

      ページ: 262-262

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] バーチャルリアリティを用いた認知症高齢者の心身活性化2005

    • 著者名/発表者名
      大須賀美恵子
    • 雑誌名

      生体・生理工学シンポジウム Vol.20th

      ページ: 249-250

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 遊びリテーションシステムの認知症高齢者グループホームへの適用2005

    • 著者名/発表者名
      井上量太朗, 井尾昌修, 中川純一, 大須賀美恵子, 井上裕美子, 橋本渉, 前田満雄, 澤田泰子
    • 雑誌名

      日本バーチャルリアリティ学会大会論文集 Vol.10th(CD-ROM)

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 映像を用いたインタラクティブな運動促進システム2005

    • 著者名/発表者名
      井上裕美子, 大須賀美恵子
    • 雑誌名

      画像ラボ Vol.16 No.4

      ページ: 7-11

    • NAID

      40006693224

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] グループホームへの適用をめざした遊びリテーションシステムの開発2005

    • 著者名/発表者名
      大須賀美恵子, 井上裕美子
    • 雑誌名

      第44回生体医工学会大会 (発表予定)

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] グループホームの痴呆性高齢者適用をめざした遊びリテーションシステム2004

    • 著者名/発表者名
      大須賀美恵子, 井上裕美子
    • 雑誌名

      日本バーチャルリアリティ学会第9回大会論文集

      ページ: 589-590

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 健康増進運動のためのバーチャルリアリティ映像を用いた環境作り2004

    • 著者名/発表者名
      井上裕美子, 大須賀美恵子
    • 雑誌名

      体力科学 Vol.53, No.6

      ページ: 850-850

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

URL: 

公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi