研究課題/領域番号 |
16650169
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用健康科学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
豊島 裕子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (70328342)
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研究分担者 |
木村 直史 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (80138742)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 100千円 (直接経費: 100千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | ストレス / 事象関連電位 / P300 / 耐性 / ノルアドレナリン / ACTH / 血小板自然凝集 / レーザー散乱光粒子測定法 / タイプA行動パタン / ストレス負荷 / 危険因子 |
研究概要 |
事象関連電位P300潜時を、ストレス反応の指標として活用できるか否かを検討する研究を3年間にわたって行った。 初年度の結果より、P300潜時は、タイプA行動パタンの被験者において有意に短縮する事がわかった。タイプA行動パタンは、虚血性心疾患の危険因子として周知のcharacterである。今回の研究から、暗算負荷に対してP300潜時が短縮する個体は、ストレスが負荷された際に、ストレス関連疾患のうち、虚血性心疾患を発症するriskが高いといえるかもしれない。 2年目の研究より、ストレス負荷により、血小板凝集能が亢進する被験者がいる事がわかった。しかし、この群はタイプAとは関連を認めなかったので、ストレス負荷に伴い、虚血性心疾患に限らず、その他の血栓傾向が高まる群が存在すると考えた。 ストレス負荷に対するP300潜時と血小板凝集能の変化を総合判定することで、ストレス負荷に対してもう1つのストレス関連疾患である脳梗塞riskの高まる群を判定可能かもしれない。 上記は何れも初年度に決定した暗算負荷試験により行った実験結果である。暗算負荷では、負荷後ノルアドレナリンの有意な増加を認めたが、アドレナリンに変化はなく、負荷後コルチゾールはむしろ減少した。暗算負荷で負荷されるストレスは、ある特殊な形のストレスで有る事が考えられ、異なったストレス反応を惹起する負荷法による評価もあわせて開発する必要があると考えた。 今回、我々はホラー映画の恐怖シーンのみを集めて5分間の映像を作成し、これを用いてストレス反応を調べたところ、ノルアドレナリンに変化はなかったが、アドレナリンとコルチゾールは増加した。また、好中球殺菌能は減少した。 以上より、ストレス関連疾患の中で、免疫機能の変調が関与するものに関しては、恐怖あるいは不快感を伴う刺激で惹起したストレス反応を用いると、そのriskを評価する事が可能かもしれない。
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