研究課題/領域番号 |
16652002
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
納富 信留 慶應大, 文学部, 助教授 (50294848)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ギリシア哲学 / ソクラテス / プラトン / ソクラテス文学 / ソフィスト / アイスキネス / クセノポン / アンティステネス / ゴルギアス / 哲学史 |
研究概要 |
「西洋古代哲学史」について、従来の図式の再検討と新たな枠組みの構築のため、平成17年度は、「古典期」と呼ばれる前五世紀半ばから前四世紀後半にかけてのアテナイの哲学状況に焦点をあてて、研究を進めた。 (1)今年度の中心課題として、この時代の思想状況について全体の見取り図をまとめる作業にあたった。その成果は、『哲学者の誕生一ソクラテスをめぐる人々』(ちくま新書)として出版された。この研究書では、前四世紀前半に展開された「ソクラテス文学」の活動(プラトン、クセノポン、アンティステネス、アイスキネスら)について、その全体像を描き、古代哲学において占める位置づけを考察した。特に、これまで日本でも英米でも紹介されることのなかったアイスキネスの著作断片に注目し、ジャンナントーニ編集の『ソクラテスとソクラテス派遺文集』から、『アルキビアデス』の断片を訳出し解説した。また、プラトンとクセノポンの著作(特に、二人の『ソクラテスの弁明』)を比較検討した。 (2)また、前五世紀後半の「ソフィスト思潮」についても研究を進めた。ゴルギアスの主に『ないについて』を分析し、また、アルキダマスについて研究発表を行い、論文執筆にあたった。 (3)2005年9月には、ギリシア・クレタ島で開催された国際学会「プラトン『ソフィスト』セミナー」に提題者として参加・発表し、各国の研究者と議論を行い、2006年2月にはイタリア・コモでの「プラトンにおける魂」学会でも研究発表を行なった。
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