研究課題/領域番号 |
16652021
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ヨーロッパ語系文学
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研究機関 | 愛知県立芸術大学 |
研究代表者 |
関口 裕昭 愛知県立芸術大学, 音楽学部, 助教授 (50295581)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | パウル・ツェラーン / インターテクスチュアリティ / 対話 / 精神病理学 / 詩作と狂気 / Ich / Du(我と汝) / 他者 / 伝記的研究 / 詩における対話 / 統合失調症 |
研究概要 |
本研究はユダヤ系のドイツ語詩人パウル・ツェラーン(1920〜70)の作品における引用や暗示などの「間テクスト性」(インターテクスチュアリティ)の問題を、蔵書の調査などを通して実証的に解明するものである。本年度の実績は次の通りである。 1.『ツェラーンを読むということ』(中央大学出版部、中央大学人文科学研究所研究叢書39、2006年3月)を刊行。(本書にはドイツで調査した最新の成果をとりいれることができた) 2.2005年9月にパリで行われたIVG(国際ゲルマニスト学会)においてDichtung und Traumaと題する口頭発表を行う(9月1日)。Celan-Werkstattの一環での発表。同学会では世界各国からのツェラーン研究者たちと交流、情報交換を行うことができた。また学会終了後、フランス、オランダ、ドイツでツェラーンに関する資料収集。アーヘンではツェラーン研究の権威ブック教授と再会し、研究のアドヴァイスを受けた。 3.昨年度、口頭発表した原稿に手を入れ、学会誌「ドイツ文学」(125号)に「詩作と外傷-パウル・ツェラーンの精神的危機に関する文学的・精神病理的考察」(鈴木國文氏との共著)を発表。 4.調査した資料を基に、現在、ツェラーンの本格的評伝「評伝パウル・ツェラーン」を季刊誌『羚』に連載中。05年度は第9〜11回を掲載。(全12回)本書は今年秋に纏めて出版の予定。 5.マールバッハ文学資料館で収集した資料を基に、現在、ツェラーンにおけるハイネ受容を蔵書などへの書き込みなどから実証的に研究しており、近くその成果を日本独文学会春季研究発表会で口頭発表する(6月3日)。 6.2年間にわたる研究の成果(ツェラーンの蔵書調査)は、近く、一冊のカタログにして刊行し、国内外の研究者および図書館に配布する予定である。
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