研究課題/領域番号 |
16653054
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育心理学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
守 一雄 信州大学, 教育学部, 教授 (30157854)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | fMORIテクニック / 自己効力感 / 中学生 / 学業成績 / 偏光フィルタ / 計算パズル / アナグラム / f MORIテクニック |
研究概要 |
昨年度に引き続いて今年度も長野県内の中学校(各学年5クラス)の協力を得て、実験を行った。本年度は、昨年度まで用いてきた非日常的課題であるアナグラム課題のほかに、日常的な課題である計算パズルも用いて、課題の違いによる自己効力感の変化の違いを比較した。 2クラスを従来のアナグラム課題条件(実験群12名・統制群66名)、3クラスを計算パズル課題条件(実験群18名・統制群100名)とし、その他の実験手続は基本的に先行研究を踏襲した。 守が開発したfMORIテクニックを用いることによって、生徒全員が同じ課題を解いているような状況下で実は実験群課題遂行者の生徒だけは易しい課題が提示されていた。その結果、実験群課題遂行者は良い成績をおさめることとなった。課題実施後に答え合わせをし、実験群生徒は好成績であったことをクラス内で賞賛された。実験デザインは基本的にプリテスト-ポストテスト実験であった。 アナグラム課題・計算パズル課題実施の前後および事後数回にわたって自己効力感の測定を行い、「成功体験」の自己効力感への影響を統制条件との比較により検証した。実験群・統制群すべての生徒に対し課題実施1ヶ月後に実験内容についての説明を行った。 研究の結果、実験群生徒の自己効力感はどちらの課題を用いても高めることができたが、計算パズル課題の場合には、自己効力感の高まりがすぐに解消してしまうことがわかった。これは、計算が日常的な課題であるために、トリックによって経験した好成績が日常の悪成績によって修正されてしまうためと考えられる。昨年度までの研究成果の一部は、日本認知心理学会第4回大会において発表されたほか、大学内外の研究会などでも発表された。また、2006年の国際記憶会議(シドニー)でも研究発表を行った。提示方法についての研究論文がBehavior Research Methods誌に採択となった。
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