研究課題/領域番号 |
16653065
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験心理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
宮川 剛 京都大学, 医学研究科, 科学技術振興助教授 (10301780)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 社会的行動 / 探索欲求 / 情動的行動 / ホームケージ / 遺伝子改変マウス |
研究概要 |
研究代表者は、マウスのホームケージ内での社会的行動を長期的に、自動的に測定・解析するコンピュータ実験システムを考案、報告した(Miyakawa et al.,2003)。従来、マウスの社会的行動は、マウスにとって新奇な場面において、極めて短時間の間(通常、10分程度)に測定されていた。この場合、新奇環境自体へのマウスの探索欲求や情動的行動の程度が、混交要因として存在するため、マウス同士がコンタクトしている時間やコンタクトの回数がマウスの社会的行動の傾向を反映しているかどうかを判断するのは困難であった。研究代表者が考案・開発したシステムを用いると、ホームケージ内での社会的行動を数日にわたって継時的に測定できるため、新奇環境への反応の違いの影響を受けることなく、より正確に社会的行動の傾向を測定できる。 17年度は、より多くの系統の遺伝子改変マウスについて解析できるよう京都大学付近のレンタルスペースを賃貸し、マウスの飼育・実験室とした。そこに新たに16ケージ分のホームケージ活動解析システムをセットアップした。これによりスループットは増大し、当研究室で行動解析をしたほぼ全ての系統の遺伝子改変マウスについてホームケージでの社会的行動・24時間活動量の測定を行うことが出来るようになった。 これにより京都大学医学研究科H棟内の行動実験室にセットアップしたシステムでは、単純なデータ取得に加え、顕著な表現型を示す系統の遺伝子改変マウスについて24時間活動量の測定をしつつ他の行動実験を行い、実験直前の活動量が各種行動実験にどのように影響するかを調べられるようになった。 これらのシステムを用い、現在までにC57BL6/J、C57BL6/N、BALB/C等の近交系のマウスの他に16系統の遺伝子改変マウスについて解析し、そのうち9系統についてホームケージでの活動あるいは社会的行動に異常を見いだしている。
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