研究課題/領域番号 |
16654090
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地球宇宙化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松田 准一 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80107945)
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研究分担者 |
松本 拓也 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50294145)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 同位体 / 質量分析 / 希ガス / 炭素 / 窒素 / 酸処理 / 質量分析計 |
研究概要 |
昨年度に引き続き、初年度に立ち上げた隕石・地球試料を段階的に酸処理できるガラス製の化学処理装置について、酸や水で分解する試料を入れて、希ガスの同位体比測定実験を試みた。比較的処理しやすい安い化学薬品として、用いた酸は主として塩酸である。さまざまな試料の中で、特に、鉄隕石を用いて実験を行った。鉄は、通常の測定方法である真空加熱法に寄ってもこれまで実験がなされているが、高温のメルト状態でも鉄からガスがなかなか抜けきらないことが前から指摘されていた。塩酸による溶解ならば、鉄が塩化物となって溶けるので、最終的にはこの実験の成功をめざした。 U字管にはCaOを入れ、水分と酸の処理を取り除くようにした。また、本化学処理ラインを本実験室にある希ガス質量分析計の精製ラインと金属ベローズでバルブを介して直結しているが、その部分にも、新たに水素吸蔵に能力が高いといわれているサエスゲッターポンプを準備するなど、水素の取り除き法を工夫した。しかし、昨年同様、ガラスコックの開閉などの操作による脱ガスに終始悩まされるとともに、大量に発生する水素については現段階の処理能力を超えており、この根本的な解決策がみいだせないままになっている。 そこで、水だけで分解する試料は扱いが簡単であるので、この実験も試みた。しかし、実際の地球や隕石試料で水だけで分解する鉱物は限られており、実用性には乏しいことも判明した。やはり、引き続き水素の処理をどうするかが大きな課題として残ることになった。
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