研究課題/領域番号 |
16655014
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
今堀 博 京都大学, 工学研究科, 教授 (90243261)
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研究期間 (年度) |
2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | カーボンナノチューブ / ポルフィリン / フラーレン / 電子移動 / エネルギー移動 / 可溶化 / プラート法 |
研究概要 |
カーボンナノチューブは次世代のナノカーボン材料として、光・電子機能が注目を集めている。しかしながら、フラーレンが単一分子であることに対して、カーボンナノチューブは長さ、口径、キラリティの異なる混合物であり、また有機溶媒などに不溶であるために、化学的な研究はまだ開始されたばかりである。特にポルフィリンなどのドナー分子との光励起状態での相互作用の解明は、カーボンナノチューブの光機能化の観点から重要である。そこでカーボンナノチューブを有機溶媒に可溶化することにより、その光物性を解明することを試みた。同時にカーボシナノチューブの化学修飾により、カーボンナノチューブの単分散化も期待できる。まず、カーボンナノチューブを酸処理によって、酸化的に切断した。酸化されることにより、短くなったカーボンナノチューブは末端および側壁にカルボキシル基を有する。そこで、長鎖のアルキルアミンと反応させることで、アミド結合でアルキルアミンを縮合させた。この段階で有機溶媒に対する分散性を向上することができた。さらに溶解性を向上させるために、プラート法で側壁に長鎖のデルギル基を導入することを試み、トルエン、クロロホルムなどの有機溶媒に対して、高い溶解性を得ることができた。,化学修飾されたカーボンナノチューブの構造は核磁気共鳴法、ラマン分光法、赤外分光法、紫外可視吸収分光法などで同定できた。また、同様にプラート法を用いることで、ポルフィリンをカーボンナノチューブの側面に化学修飾することに成功した。
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