研究課題/領域番号 |
16655047
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子化学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
井原 栄治 愛媛大学, 工学部, 助教授 (90243592)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | ジアゾカルボニル化合物 / 有機アルミニウム化合物 / ジブロモトルエン / ジブロモヘキサン / マグネシウム / 共重合 / パラジウム錯体 / フェニルジアゾメタン / ジアゾケトン / ジアゾ酢酸エステル / アゾ基 / ポリアシルメチレン |
研究概要 |
本研究代表者は既に、Pd錯体を開始剤とするジアゾカルボニル化合物の重合により、主鎖の全ての炭素にエステルやアシル基の結合したポリマーの合成が可能となることを見出している。そして、本研究期間の初年度において、ジアゾカルボニル化合物とフェニルジアゾメタンと共重合による、主鎖の炭素に直接フェニル基が結合したユニットの導入に成功している。 平成17年度においては、Pd錯体の代わりに有機アルミニウム化合物を開始剤としてジアゾカルボニル化合物の重合を行うことにより、本来主鎖に置換基として結合するエステルやアシル基が切断され、無置換のメチレン(-CH_2-)ユニットを含むポリ(置換メチレン)が得られることを見出した。iBu_3Alを開始剤とする重合において、1-ジアゾ-3-ノネン-2-オンをモノマーとした場合には通常の重合が進行し、M_n=3000程度のポリアシルメチレンが得られた。これに対して、モノマーとして1-ジアゾ-4-フェニル-3-ブテン-2-オンおよびジアゾ酢酸エチルを用いた場合には、一部のアシル基やエトキシカルボニル基が切断されて-CH_2-となった部分を主鎖中に含むポリマーが生成した。そして、その官能基切断の割合は、モノマーとiBu_3Alの仕込み比によって調節することが可能であり、例えばジアゾ酢酸エチルの重合では切断率は最大で80%に達した。これらのポリマーは、主鎖に一部アゾ基を含んではいるものの、エチレン-極性モノマー共重合体等価体に近い構造を有している。 さらに、ジブロモトルエンをモノマーとして用い、これを過剰量のMgと反応させることによる主鎖のすべての炭素上にフェニル基を有するポリ(フェニルメチレン)の合成にも成功した。そして、同様の条件下でのジブロモトルエンとジブロモヘキサンとの共重合により、エチレン-スチレンランダム共重合体等価体の合成が可能となることも明らかにした。
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