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エピタキシャル成長層での光電効果を利用した不純物ドーピング制御の試み

研究課題

研究課題/領域番号 16656013
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 応用物性・結晶工学
研究機関首都大学東京

研究代表者

奥村 次徳  首都大学東京, 都市教養学部理工学系, 教授 (00117699)

研究分担者 中村 成志  首都大学東京, 都市教養学部理工学系, 助手 (70336519)
研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワード光電効果 / 窒素ガリウム / 不純物ドーピング / 分子線エピタキシ / 窒化ガリウム
研究概要

前年度に,光照射システムの構築とドーピングの前段階である窒化ガリウム(GaN)エピタキシャル層の高品質化に関する研究を行った.今年度は,最終年度であることから,光電効果を利用した不純物ドーピングの詳細な検討を行う計画であった.しかしながら,分子線エピタキシ(MBE)装置の基板加熱機構および窒素プラズマ発生装置が故障してしまったため,結晶成長が困難となった.そこで,今年度は,高濃度ドーピングを実現する手法について,別の角度から検討を行った.
一般的に,半導体にドナーもしくはアクセプタ不純物を高濃度(過剰)にドーピングすると,ある濃度で自由キャリア濃度は飽和し,一定量以上では,キャリア濃度は反対に減少してしまう.これは,高濃度に不純物がドーピングされることにより,結晶性が悪化し,空孔などの結晶欠陥が発生してキャリアを補償してしまうことや,不純物が格子位置ではなく格子間位置や反対の格子位置を置換するなどして,キャリアを補償してしまうことが原因として考えられている.
本研究グループでは,これまでの研究により,プラズマ照射したGaN結晶に導入されたキャリア濃度を減少させてしまう結晶欠陥を,素子に逆バイアス電圧印加することにより結晶内部から結晶表面へ追い出すことを明らかにしている.そこで,本研究では,キャリアを補償してしまう欠陥を,電圧印加とは別の方法,すなわち,光照射効果により除去し,高キャリア濃度の実現を目指した.
実験には,二種類のプラズマ(水素,アルゴン)を照射したn-GaNを使用した.水素プラズマおよびアルゴンプラズマを照射したn-GaNにおいては,キャリア濃度を減少させる欠陥が高濃度に発生している.この欠陥は,詳細な電気特性評価により,Siドナーとペアを作り,電子濃度を減少させていると考えられる.そこで,光照射によりキャリア(ここでは,正孔)を注入し,このドナー-欠陥ペアを分離させ,発生した光起電力による電界により,結晶内部からの追い出しを試みた.その結果,キャリア濃度がプラズマ照射する前の濃度に回復することが確認でき,欠陥が関与している深い準位が消失しているといったデータが得られた.これらの結果から,本手法を応用することにより,高濃度ドーピングの場合に発生するキャリア補償に関与する欠陥を低減させ,さらなる高濃度化が実現できると考えられる.

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Change of electrical properties in N-GaN exposed to hydrogen plasma2005

    • 著者名/発表者名
      M.Suda, S.Nakamura, M.Suhara, T.Okumura
    • 雑誌名

      Extended Abstracts of the 24th Electronic Materials Symposium

      ページ: 155-156

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 水素プラズマ照射されたn型窒化ガリウムの電気特性評価2005

    • 著者名/発表者名
      須田将之, 中村成志, 須原理彦, 奥村次徳
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術研究報告 Vol.105・No.434, 435

      ページ: 43-46

    • NAID

      110004018303

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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