研究課題
萌芽研究
本研究の目的は、産業用X線CT装置とCT装置専用の圧縮試験装置を用いて、圧縮応力下における地盤内の局所的な土の動きをX線CT装置で得られる3次元再構成画像より求め、その3次元的な土中内部挙動を用いて有限要素解析に基づく逆解析を行い、土の応力-ひずみ関係式を同定することである。また最終的には実験と数値解析を連動させたハイブリッド型同定システムを構築することである。本年度は昨年度の成果を踏まえて、以下について実施した。1)マーカーを用いた実験の実施実際の土を扱った実験を行う前に、まず若干大きめの粒状体(ビーズ等)をいくつか用意し、これらを対象としてすでに開発しているX線CT用実験装置を用いて載荷試験を行い、載荷重の変化に伴う粒状体群をCT装置で撮影した。またその結果の画像解析より各粒子の動きを把握することで、本研究で実施する方法論の有効性を確認した。2)実験結果の考察続いて、実際の豊浦砂を用いた圧縮試験を行い、その中に有限の微小なマーカーを混在させ、厚さ2mmごとのCT断面画像上でのそのマーカーの軌跡を載荷と共に追跡できる実験方法を確立した。以上より、2年間の研究成果を以下にまとめる。1)X線CT装置と模型載荷実験装置および圧縮試験装置を連動させて、圧縮下の土の挙動についてマーカーを用いることにより、その定量的評価を行った。2)上記挙動を対象として、変位データから応力-ひずみ関係を逆解析する手法の確立を行った。3)本研究で開発した手法については、弾性体を仮定した簡単なモデルに限定される。
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Prop.of International Symposium on Geomechanics and Geotechnics of Particulate Media,12-14 September 2006, Ube, Yamaguchi, JAPAN
地盤工学会第40回地盤工学研究発表会講演概要集
ページ: 443-444
地盤工学会第40回地盤工学研究発表会発表講演概要集 (CDROM版)