研究課題/領域番号 |
16656193
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
松井 正顯 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90013531)
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研究分担者 |
浅野 秀文 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50262853)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | コロッサル型磁気抵抗効果 / ソフト磁性化 / ペロブスカイト型酸化物 / 微細加工 / 電子リソグラフィー |
研究概要 |
1.前年度に作製したCMR薄膜の高品質La_<0.7>Sr_<0.3>MnO_3(LSMO)薄膜とNiFe膜の周期ギャップ型素子では、微細加工の際のアルゴンミリングによるLSMO膜の劣化により、電気抵抗が低温で10,000倍近くにまで増大し、温度特性が半導体的になってしまうことが判明した。しかし、その劣化は900〜1000℃のアニールでほぼ完全に回復することがわかった(高温アニール効果)。そこで、微細加工の中間段階でアニールができるように、微細加工プロセスを再構築したところ、素子においてもほぼ完全に特性が回復することができた(日本金属学会2006年春期講演会に発表)。 2.設計した周期ギャップ素子の場合においては、LSMO膜とNiFe膜の複合ハイブリッド膜としたとき、それらが両方とも強磁性体であるので、体積の大きい方の膜の磁気特性が優勢になりハイブリッド膜の磁気特性を支配することが分かったので、NiFe膜が優性になる磁化比を測定したところ、NiFe/LSMO>1.3とする必要があることが判明した。 3.フォトリソグラフィ法による周期ギャップ素子では、数ミクロンメートル幅のLSMOとNiFeを交互に埋め込んでおり、その際はLSMO薄膜の膜厚も数ミクロンメートル程度にしないと、アスペクト比が小さいために漏洩磁場効果が小さくなり、センサーとして使用することができないことが分かった。しかし、数ミクロンのLSMO厚膜を作製するのは困難であるので、LSMOのアスペくト比を改善するために電子リソグラフィー法を採用することにし、素子の設計と微細加工プロセスを構築した。 4.本研究の結果、当初目的のCMR効果の弱磁場化(ソフト化)には成功したが、それを使用して高感度素子にするためには、電子リソグラフィーを使用した微細加工が必要である。
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