研究課題/領域番号 |
16656221
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
材料加工・処理
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
高橋 英明 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70002201)
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研究分担者 |
坂入 正敏 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50280847)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | アルミニウム / アノード酸化 / レーザー照射 / 導電性高分子 / アクチュエーター / マニピュレーター / 三次元微細加工 / マイクロアクチュエーター |
研究概要 |
アルミニウムのアノード酸化・レーザー照射・電着塗装・導電性高分子析出の連続プロセスにより、アクリル樹脂/金/導電性ポリピロールの3層からなるマイクロアクチュエーターを試作した。このアクチュエーターを各種カチオンを含む水溶液中に浸漬し、アクチュエーターの動作挙動を観察したところ、1価および2価のカチオンを含む溶液においては、ポリピロールの膨張・収縮による試料の動作が観察されたが、3価のカチオンを含む溶液の場合には、試料は動作しなかった。また、カチオンの価数が大きくなると、アクチュエーターの移動距離が小さくなることがわかった。これは、カチオンの価数が大きくなると、ポリピロール膜中に取り込まれる水和カチオンの量が少なくなるためである。 これまでの研究成果を元に、三次元形状を有するアルミニウム試料を用いて、上述の連続プロセスにより三次元マイクロマニピュレーターを試作した。このマニピュレーターは、コイル状の微細構造体先端に4本の可動部を有する。試作したマイクロマニピュレーターをドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液中に浸漬したのち、あらかじめ水溶液中に浸漬したシリンダー状のセラミックス構造体をターゲットとしてマニピュレーターの性能を評価した。マニピュレーターの電位を-0.8Vから0V(銀塩化銀参照電極基準)に変化すると、4本の可動部がセラミックスを保持し、その後のマニピュレーターの移動により、セラミックス試料を移動させることができた。すなわち、このマイクロマニピュレーターを用いることにより、極めて微細なターゲット材料を任意の位置に移動できる。このような三次元マイクロマニピュレーターの実現は、世界でも初めての研究成果であり、今後の研究により、マイクロマシン分野や医療分野などに応用できるものと考えられる。
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