研究課題/領域番号 |
16656276
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地球・資源システム工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
笹木 圭子 九州大学, 大学院工学研究院, 助教授 (30311525)
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研究分担者 |
平島 剛 九州大学, 大学院工学研究院, 教授 (00175556)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | ヒ素 / 土壌 / 地下水 / バイオレメディエーション / 地下水・土壌汚染 |
研究概要 |
ヒ素は天然の土壌水において、ヒ酸(H_2AsO_4^-,HAsO_4^<2->)、亜ヒ酸(H_3AsO_3,HAsO_3^-)のような動的なオシキアニオンとして存在し、移流、機械的拡散、分子拡散によって輸送される。地下水中ヒ素のレメディエーションの第一歩は、これを不動化することにある。一般的な不動化の考え方としては、金属酸化物を使って、表面の水酸基との交換反応により、ヒ酸、亜ヒ酸のオシキアニオンをより酸性側で吸着させることである。本研究では、嫌気環境にある土壌水が一定の移流速度をもつと仮定し、原位置処理のひとつの方法として、透過型浄化バリア、およびその予備試験としての回分試験によって、メカニズムおよび処理効率を検討した。鉄粉への吸着機構では、ヒ酸の場合は酸化還元反応を伴うことなく、単純に吸着していることがXPSより確認できた。亜ヒ酸の場合は、LC-ICP-MSによる溶存態の形態別定量分析、および反応後の鉄粉のXPS分析から、溶液中、あるいは鉄粉の表面で酸化反応が進み、一部はヒ酸として吸着していることがわかった。 本研究では、金属酸化物としては鉄粉を用いたが、ヒ素の除去効率は、鉄粉の性質によって変動があり、0.40〜2.7mg-As/g-Fe(0)の幅があった。ヒ素の除去効率が比較的低い鉄粉では、微生物による不動化の影響はわずかに見られたが、ヒ素の除去効率が高い鉄粉では、微生物による不動化の影響はほとんど見られなかった。このことから、微生物機能によるヒ素の不動化法は、化学的手法をとることができない、あるいは化学的手法の範囲に制約を受けるケースにおいて、意味をもつようになることがわかった。本研究において、反応活性が高い鉄粉を混ぜ込んだ透過型浄化壁カラムを作成し、亜ヒ酸の除去挙動を調べた結果、1mの厚さの壁を使えば、200ppbの亜ヒ酸を含む地下水をおよそ100年間環境基準以下に処理し続けることができると試算された。
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