研究課題/領域番号 |
16656286
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核融合学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
花田 和明 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (30222219)
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研究分担者 |
長谷川 真 九州大学, 応用力学研究所, 助手 (00325482)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 低域混成波電流駆動 / トカマク / 電流分布 / 硬エックス線計測 / 同一視線計測 / 自励振動 / 低減混成波電流駆動(LHCD) / 内部輸送障壁(ITB) / 負磁気シア |
研究概要 |
今年度は、TRIAM-1M真空容器下部に設置された既設の7chの硬エックス線検出列と同一視線をもつ硬エックス線検出器をTRIAM-1M真空容器下部に1ch設置した。既設も新設の検出器列も大半径方向に移動可能である。だたし既設の硬エックス線検出器は25mm間隔でアルミニウムの計測用薄膜が設置されているので25mmにしか計測できない。また、上部はポートの開口部の関係で±40mm範囲でしか計測できないため実質的には-25mm.0mm.+25mmの3箇所について計測を実施した。計測対象はプラズマ真空容器中心にプラズマ中心を制御されたLHCDプラズマである。計測はゲート幅1秒で行ない、最低限10ショット分のデータを積算した。使用した検出器の感度校正は線源を用いて実施すると共に、同一視線で観測すれば差が生じない磁気軸上のデータを用いで実施した。結果は以下の通りである。 1)まったく同じ検出器を25mm移動させて磁気軸上の観測データとの比較を実施したところ100keV以上の硬エックス線で差を観測することができた。この差の方向はプラズマ電流がつくるポロイダル磁場によって生じるピッチ角のずれで予想される方向と一致している。 2)この差はLHCDプラズマではほとんどなく、OH電場がプラズマ中に残留している時間帯でのみ観測された。このことは半径25mm程度の磁気面内に流れている電流はLHCDの場合よりもOH電場が残留しているLHCDプラズマの場合に大きいことを示していると考えられる。このことはOH電場による電流駆動がプラズマ抵抗の少ないプラズマ中心部で起こりやすい性質を示していると考えることができる。 3)LHCDのパワー吸収分布を計算すると、今回の実験条件ではプラズマ中心部では吸収がほとんど起こらない結果となった。この結果からもLHCDプラズマの場合には中心部にOH電場が残留している場合に比べて大きな電流が流れていないと考えることは妥当である。
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