研究課題/領域番号 |
16657054
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
喜多村 直実 東京工業大学, 大学院生命理工学研究科, 教授 (80107424)
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研究分担者 |
駒田 雅之 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助教授 (10225568)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | エンドソーム / 受容体 / ユビキチン化 / 選別輸送 / 脱ユビキチン化酵素 UBPY / Eps15 / Hrs / STAM複合体 / VHSドメイン / UIM |
研究概要 |
エンドソームはエンドサイトーシスされた細胞膜上の受容体のうち、リソソームに運ばれ分解される受容体と細胞膜にリサイクルされる受容体を選別するオルガネラである。この選別において受容体のユビキチン化が、その受容体がリソソームへ輸送されるための選別シグナルとして機能している。本研究ではエンドソームにおけるユビキチン化蛋白質の選別制御における脱ユビキチン化酵素UBPYの役割を解析し、以下の結果を得た。 1.酵素活性を欠損したUBPYをHeLa細胞に過剰発現したところ、ユビキチン化蛋白質が初期エンドソームに蓄積した。またこの蓄積はsiRNAによりUBPYをknockdownした細胞においても観察された。さらにユビキチン化蛋白質が蓄積したエンドソームは異常な形態を示した。そこでこの形態について電子顕微鏡を用いて詳細に解析したところ、エンドソームの異常な形態はエンドソームが凝集することによって起ることが明らかになった。これらの結果は、UBPYはエンドソームにおいて蛋白質のユビキチン化レベルを調節し、それによりエンドソームの形態が維持されていることを示唆している。 2.エンドソームにおける選別制御に関わる蛋白質のいくつかは自身がユビキチン化されることが知られている。そこでUBPYがこれらのユビキチン化の調節に関わっているかを解析した。酵素活性を欠損したUBPYを過剰発現した細胞およびUBPYをknockdownした細胞においてEps15蛋白質のユビキチン化レベルが上昇した。またこれらの細胞において、Eps15はエンドソームに蓄積してくることが観察された。これらの結果は、Eps15はUBPYの基質の1つであり、UBPYはそのユビキチン化レベルを調節することによりエンドソームにおける選別制御に関わっていることを示唆している。
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