研究課題/領域番号 |
16657062
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
井出 宏之 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (70022704)
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研究分担者 |
田村 宏治 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助教授 (70261550)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | マウス / 四肢 / 再生 / 骨形成タンパク質 / マウス四肢 / 分岐と分節 / 解離肢芽細胞 |
研究概要 |
イモリ等の有尾両生類の四肢は完全な再生を行なうのに、マウス、ヒト等の哺乳類では指先の再生しか見られない。この再生能の大きな差を埋め、ヒトを含めた哺乳類での四肢再生を可能にするため、本研究では、マウス新生仔の四肢を用いて、その再生能を調べた。 四肢を前腕部レベルで切断すると、数日後に切断部の2本の骨(とう骨と尺骨)の肥大が起こり、その前に細胞増殖とMsx遺伝子の発現及び軟骨分化が見られた。これは再生芽に類似した構造が形成されたものと考えられるが、骨パターンとしては、切断部の骨が球状に肥大するのみで、より先端部に相当する骨または軟骨は形成されなかった。ところが切断部に細胞増殖のための空間を作り、骨形成タンパク質を加えると、より先端部に数個の軟骨や骨からなり、切断部の骨とは独立の構造が形成された。但し一部は切断部の骨と部分的に結合していた。これらの構造はまだ明確な軸は持っていないが、先端に行くほど構造は小さくなり、基部-先端部軸に対応した構造が見られた。切断部にあった、あるいは形成された幹細胞に骨形成タンパクが作用し、軟骨分化を引き起こし、より先端の構造を作ったものと考えられる。 今後、Sonic hedgehogタンパク質の添加により前後軸を形成することにより、より完全な四肢再生を目指す。 本研究は、哺乳類の四肢再生に新しい道を開いたものといえる。
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