研究課題/領域番号 |
16658075
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
宗原 弘幸 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 助教授 (80212249)
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研究分担者 |
三浦 汀介 北海道大学, 大学院・水産科学研究院, 教授 (60002094)
矢部 衛 北海道大学, 大学院・水産科学研究院, 助教授 (80174572)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 着底稚魚 / 水中スクーター / そりネット / 北限記録 / ダイバー / 表在生物 |
研究概要 |
本年度は、昨年度作成した水中スクーターを装着したそりネットを使って、毎月1〜2回の試験操業を行い、試作機の性能評価と臼尻実験所前浜の着的稚魚相の季節的変化を調査した。結果は以下の通りである。 操業 1.採集地まで磯舟で向かい、ダイバーが2台の水中スクーターを持って潜行する。その後船上からソリネットを沈める。スクーター、フローメーターおよび水中ビデオをソリネットに装着し、10分間海底を標本調査した。曳網速度は時速3km以上で、ヒトデなど抵抗が大きい生物の大量入網でも時速2kmを維持できた。操業後スクーターなどをはずし、ロープでネットを船上まで引き上げ、ダイバーもスクーターなどを持ち浮上した。この操業を毎回2箇所で行った。 2.操作性は、当初のコンセプトを満足できるものであった。ネットフレームの強度上、水中スクーターなどの取り付け取り外しを水中で行うが、この時間の短縮が課題であった。かなりの部分をワンタッチにし、最終的には当初の半分の3分程度でできるようになった。 標本調査 1.4月から1月までの間に11回の調査を行い、約35種500個体以上の着底稚魚が採集された。その中には、臼尻実験所初記録で北限記録を更新したアラメガレイ、セトヌメリなども含まれている。魚類以外でも様々な無脊椎動物の季節的な出現パターンを明らかにすることができた。 2.水中ビデオの映像から、体長30mm以下の魚類であれば、網からの脱出はないと推定された。ただし、砂底域は波状になっており、埋在生物だけでなく表在生物にもキャッチミスがあると考えられた。今後は、網口の改良により、CPUEではなく、単位面積での絶対値比較が可能になることを目指す。また、今回、水深が同じで環境が若干異なる2地点を調査地点として実施したが、それでも採集結果にかなりの違いが認められたため、多数の採集地を設けることで、より詳細な着底稚魚研究が進展できることが示唆された。
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