研究課題/領域番号 |
16658088
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業経済学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
伊藤 房雄 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (30221774)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | ブランド・マネジメント / 関係性マーケティング / 協働型マーケティング / 食事メニュー調査 / ブランド・コミュニケーション / マーケティング・ミックス / SWOT分析 |
研究概要 |
今年度も昨年度に引き続き、先進的に「ブランド」構築に取り組み消費者と生活者の支持を得ている農業経営体のブランド・マネジメントに関する実態調査を行なったほか、地域ブランドや企業ブランドの確立を支援する関係機関についてもインタビュー調査を行った。 その結果、農業・農村における「ブランド」の確立には、品質面や価格面などで差別化の図り易い「商品力」と、商品やサービスの購入を通じて消費者に作り手の想いを伝え、共感を得られやすくする「企画力」が重要であること、そのためには五感プラスαに訴える「体感」型の交流がきわめて有効であること等々が確認できた。これに関連して「商品力」や「企画力」を確かなものとするために、情報収集、分析、発信といった「情報力」と、それを支える「組織力」、さらにはリスクを恐れず目標実現に邁進する「行動力」も「ブランド」を構成する重要な要素であることが明らかになった。これらは近年、関係性マーケティング、協働型マーケティングと称されるマーケティング手法の構成要素と同様である。 また、「ブランド」の確立に向けた関係機関の支援方策として、「商品力」の向上に不可欠なテクニカル・ノウハウ(「技術力」)の支援や、「ブランド」構築の初期段階における販路開拓のサポートが重要であることも確認できた。 このほかに、農産物および食品のブランドを確立していくためには消費者の「食」生活様式の特徴を把握する必要があると考え、世代別性別の食事メニュー調査を行った。それによると、高齢階層ほど「食」生活様式が安定しており、30-40代層に較べて特定商品や特定企業の顧客(ブランド購入者)になり易いことが明らかになった。 一方、意匠力評価手法の開発については、「食材王国みやぎ」の一環として作成したブランド・ロゴマークなどを素材に取り上げ、その評価をイラストレーターや広告宣伝企業の専門家と進めてきたが、未だ確たる結果を得られていない状況にあり、今後更なる研究推進が必要と考えている。
|