研究課題/領域番号 |
16658113
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
井上 昇 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 助教授 (10271751)
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研究分担者 |
杉本 千尋 北海道大学, 人獣共通感染症リサーチセンター, 教授 (90231373)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | アフリカトリパノソーマ / 試験管内培養 / ライフサイクル / ツェツェバエ / エピマスティゴート / 細胞分化 / 表面抗原 / 細胞接着 / メタサイクロジェネシス / 接着分子 |
研究概要 |
Trypanosoma congolenseエピマスティゴート型虫体(EMF)はツェツェバエの口器内腔に接着し、哺乳動物感染能を有するメタサイクリック型虫体(MCF)へと分化する。EMFの接着はMCFへの分化に必須であることが報告されている。 本研究で我々はEMF培養上清中に虫体由来接着分子(TAM : Trypanosome derived cell Adhesion Molecule)が存在することを発見した。そこで、硫安塩析法によってEMF培養上清中のTAMを濃縮し、抗血清を作製した。得られた抗血清を用いて培養上清中からTAMを免疫沈降した結果、分子量100kDaの蛋白質が検出された。TAMの接着活性は熱、過ヨウ素酸ナトリウムまたはプロテアーゼKで処理すると不活化した。よってTAMは糖蛋白質であり、接着活性に糖鎖が関与することが示唆された。硫安塩析法と陰イオン交換クロマトグラフィーで粗精製したTAMに対するレクチンドットブロットの結果、TAMはシアル酸を含む複合型アスパラギン結合糖鎖で修飾されていることが示唆された。EMFのcDNAライブラリーを抗TAM血清でイムノスクリーニングした結果、2,067bpのORFを含む新規遺伝子がクローニングされた。予想アミノ酸配列から、TAMの分子量は72.9kDa、α-ヘリックス構造に富み、非常に親水性が高く、N末端にはシグナル配列、C末端にはGPIアンカー付加あるいは膜貫通領域と思われる疎水性アミノ酸領域が存在することが予測された。ノザンブロットの結果、TAM遺伝子はEMF虫体特異的に発現し、抗TAM抗体による免疫染色でもTAMはEMF虫体表面にのみ発現していた。トリチウム標識エタノールアミンを用いEMF虫体を代謝標識し、標識虫体ライセートからTAMを免疫沈降した結果、TAMがGPIアンカータンパクであることが明らかとなった。以上の結果からTAMはEMFの接着に関与する新規のEMF虫体特異的細胞表面GPI結合型糖蛋白質であることが明らかとなった。得られた成果については現在論文を執筆中である。
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