研究課題/領域番号 |
16658137
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用分子細胞生物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
堀本 泰介 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (00222282)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | インフルエンザ / ベクター / インフルエンザウイルス / リバースジェネティクス |
研究概要 |
ウイルスの増殖は様々な細胞性因子により制御される。本研究では、インフルエンザウイルスをモデルに、これらの細胞性因子を網羅的に同定する新しい方法の確立を目的とする。それは、インフルエンザウイルスに感受性の細胞由来のcDNAライブラリーを組み込んだウイルスライブラリーを利用する方法である。つまり、組み換えウイルスが感染した細胞では、そのcDNA由来の蛋白質が発現し、それがウイルス増殖に必須であれば、組み換えウイルスは抵抗性細胞においても増殖する。したがって、組み換えウイルスライブラリーを様々な感染抵抗性細胞において解析すれば、ウイルス増殖を制御する細胞困子をランダムに同定できる。この作業仮説のもと、私たちは、GFPをレポーターとした組み換えウイルスシステムを検討した。その結果、HA/NAタンデムシステムと9本鎖ベクターシステムを確立した。前者は、本来のHA分節のHA遺伝子の下流にプロモーター配列を介してNA遺伝子をタンデムに挿入することにより、bicistoronicなHA分節を構築し、本来のNA分節のNA遺伝子の変わりに外来遺伝子を搭載するシステムである。後者は、HA分節のHA遺伝子の代わりにNA遺伝子を挿入したキメラ分節を構築し、本来のNA分節のNA遺伝子の変わりに外来遺伝子を搭載するシステムであり、つまりHA分節を2本もつような9本鎖ウイルスをレスキューするシステムである。いずれのシステムでもGFPレポーター遺伝子は比較的安定に維持されることがわかった。しかし、GFP遺伝子の代わりにcDNAを挿入した場合には、その分節が組換えウイルス中に安定して維持されないことが判明した。この欠点を補うために、他のベクターシステムの検討を行い、HA/NSタンデムシステムの構築に成功した。今後は、このシステムを本研究に応用する予定である。
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