研究課題/領域番号 |
16659122
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
井上 直樹 国立感染症研究所, ウイルス第1部, 室長 (90183186)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | サイトロメガウイルス / 感染 / 宿主遺伝子 / レトロウイルスベクター / 細胞トロピズム / サイトメガロウイルス / 遺伝子トラップ |
研究概要 |
1.スプライシングアクセプターとIRES配列の下流にneo遺伝子を配し、loxPを含み転写開始活性がない3'LTRをもつMLV由来のレトロウイルスベクター産生用のプラスミドを構築した。このプラスミドとVSV-G蛋白をコードするプラスミドをMLVのgag-polを産生するパッケージング細胞にトランスフェクトしてレトロウイルスベクターを得た。得られたベクターの力価をHeLa細胞を用いて測定したところ約10^4/mlであったが、CMV感受性細胞であるテロメラーゼ遺伝子により不死化された繊維芽細胞hTERT-BJ1、神経芽種由来細胞株U373MG、及び網膜上皮由来細胞株ARPEでの力価は約10^3/mlと低かった。作製した約10^4の細胞ライブラリーを限界希釈後、96穴プレートにて培養し、いくつかのレプリカを用意した。各ウェルにCMV感染後、CMV産物によりガンシクロビル(GCV)が活性化され感染細胞は死滅することを利用してGCV存在下で培養し生き残る細胞があるかを検討したが、この方法での選択からは変異細胞を得ることができなかった。そこで、LacZを発現するCMV株を感染させ、Xgalによる染色での選択も検討した。その結果、CMVに対して若干感受性が低下したと思われる細胞株を数株得たが、細胞そのものの増殖性が低下し培養が困難なためその後の解析ができなかった。 2.CMV実験室株は繊維芽細胞トロピズムを有するが、内皮細胞トロピズムを失っている。一方、新鮮分離株は内皮細胞トロピズムも有する。この差をもたらす宿主因子を検討するために、テロメラーゼ遺伝子を導入し不死化させた臍帯血管内皮細胞を樹立し、内皮細胞トロピズムCMVに対する感受性を確認した。また、CMV感染によりISG54K遺伝子の活性化やIL-6の産生誘導が起こること、staurosporinにより誘導したアポトーシスが抑制されることなどを見出した。
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