研究課題/領域番号 |
16659142
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
中村 和行 山口大学, 医学部, 教授 (90107748)
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研究分担者 |
蔵満 保宏 山口大学, 医学部, 助教授 (50281811)
藤本 正憲 山口大学, 医学部, 教務員 (60144961)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | チップ電気泳動法 / 質量分析計 / 生体内蛋白 / 超高速計量 / 病態検査 / 血清蛋白 / プロテオーム |
研究概要 |
【目的】チップ電気泳動法と質量分析計を集積した生体内蛋白の超高速計量システムの開発とシステムの病態検査への応用の可能性を明らかにする。特に、未変性条件で生体内短波区を1分以内に分離するチップ電気泳動法と1ピコグラム(pg)の蛋白量,当量としてフェムトモル(fmol)の超微量蛋白の同定と計量を目指したイオントラップ型質量分析計の開発と、それを用いた生体内の蛋白及びペプチドの超高速計量による病態検査の可能性を明らかにする。 【実験】平成16年度には、日立SV1210を用いたチップ電気泳動装置のマイクロ流路の可溶性高分子デキストランを充填して未変性条件での分子量標準蛋白の分離を試み、6分間で12検体の再現性の高い分離に成功した。これを受けて、蛍光標識した蛋白の各分離ピークの蛍光強度測定を行ったところ、最少量として1pgの検出感度を得た。 さらに、ヒトT細胞系白血病細胞のアポトーシス誘導に伴う細胞内蛋白の分離を試みたところ、1分間でスタスミンとサイモシンβ4を再現性良く分離できた。これらの成果をもとに、平成17年度にはヒト血清中の微量蛋白の高速分離を試みた。しかしながら、血清に含まれる多量のアルブミンやトランスフェリン及び免疫グロブリンなどにより、微量蛋白の再現性の良い分離はできなかった。その対策としてアルブミンやトランスフェリンを除去するためにアルブミンやトランスフェリンに特異的な抗体を不溶性のビーズに固定化したアフィニティーカラムで血清を全処理することによって、微量蛋白ピークの分離が改善された。さらに、血清中微量蛋白を特異的に計量するために、目的の蛋白に特異的に結合する抗体をチップ電気泳動装置のマイクロ流路に固定化する技術の開発を試みた。 先ずは、基盤技術となる抗体蛋白リガンドのマイクロ流露内壁への固定化技術の開発を行った。モデル蛋白としてシステインタグ付き緑色蛍光蛋白(cys-GFP)を用いてマレイミド基を導入した基板上に共有的な固定化を試みたところ、極めて良好にGFPが固定化されて非特異的な吸着も格段に軽減された。これによって、目的の血清中微量蛋白やヒトT細胞系白血病細胞内の蛋白の分離を行い、病態検査への応用の可能性について成果が得られつつある。 【今後の展開】平成17年度に得られた成果をもとに、実際の正常血清やがん患者血清を用いてがんマーカー蛋白の超微量計量を試み、その検査結果を臨床経過と共にデータベース化して病態検査への応用の可能性を検証する。
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