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脂肪細胞から分泌される生理活性ペプチド、アペリンを利用した抗動脈硬化剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16659238
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 代謝学
研究機関群馬大学

研究代表者

立元 一彦  群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (60240694)

研究分担者 清水 弘行  群馬大学, 医学部, 講師 (20251100)
研究期間 (年度) 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2004年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
キーワードアベリン / 動脈硬化 / 脂肪細胞 / インスリン / グルココルチコイド / アンジオテンシンII / 高血圧
研究概要

アペリンは、細動脈内皮および脂肪細胞から分泌され、ブラジキニンを遊離することにより内皮由来の一酸化窒素(NO)を放出して血圧を降下する新規生理活性物質である。アペリンはサイトカイン産生や視床下部、下垂体ホルモン分泌を調節し、また、血管内皮から一酸化窒素(NO)を遊離して血圧を降下する。本研究ではアペリンと肥満および動脈硬化との関連に焦点を当てて、アペリンの血圧調節作用、抗動脈硬化作用および脂肪細胞からのアペリン分泌に関する研究を行い、降圧剤および抗動脈硬化剤などの開発のための基礎研究として役立てる。
本研究の結果、マウス分離脂肪細胞および3T3L1細胞においてアペリンmRNAの発現が初めて観察された。アペリンmRNAレベルは、3T3L1細胞の分化誘導後2日目から増加し、4-6日目には未分化細胞レベルの2倍に達したが、8日目から減少した。さらに、3T3L1脂肪細胞におけるアペリンmRNA発現は1-100nMのインスリン刺激により用量依存的に増加し、1nMでも65%の増加が認められた。この結果は、3T3L1脂肪細胞におけるアペリンmRNAの発現が生理的条件下でインスリン濃度に影響される可能性を示唆した。また、3T3L1脂肪細胞におけるアペリンmRNAの発現は、デキサメタゾン(0.1-100nM)の添加で用量依存的に抑制され、100nMで75%、1nMでも40%ほど抑制されることを発見した。この結果は、3T3L1脂肪細胞におけるアペリンmRNAの発現が生理的グルココルチコイド濃度の変動によって影響される可能性を示唆した。これらの結果は、脂肪細胞においてアペリンmRNAの発現はインスリンおよびグルココルチコイドによって調節されていることを示唆し、ことに高グルココルチコイド濃度の条件下では脂肪細胞からのアペリン分泌が抑制される一方、アンジオテンシンIIの産生が増加するため、高血症および動脈硬化症などを惹起する可能性が指摘された。したがって、ストレスなどにより惹起される高グルココルチコイドの条件下では、アペリン分泌を促進することによりアンジオテンシンIIの作用を抑制し、高血症および動脈硬化症などの発症を抑制する可能性が指摘された。

報告書

(1件)
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Stimulation of increases in intracellular calcium and prostaglandin E_2 generation in Chinese hamster ovary cells expressing receptor-Gα_<16> fusion proteins.2004

    • 著者名/発表者名
      Suga, H., Takeda, S., Haga T., Okamura, M., Takao, K., Tatemoto, K.
    • 雑誌名

      J.Biochem. 135

      ページ: 605-613

    • NAID

      10016199921

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

URL: 

公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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