研究課題/領域番号 |
16659300
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
中原 大一郎 浜松医科大学, 医学部, 教授 (80128389)
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研究分担者 |
石田 康 宮崎大学, 医学部, 教授 (20212897)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | マイクロダイアリシス / マウス / メラトニン / サーカディアンリズム / ノルアドレナリン神経 / 制限給餌 / 活動量 / テトロドトキシン |
研究概要 |
本年度は,昨年度に開発した長期間の埋め込みが可能な透析プローブを用いて,(1)メラトニン分泌の調節メカニズムと(2)制限給餌に対するメラトニンリズムの解析を行った。 (1)夜間にphenylepherine(α-アゴニスト)を脳室内に投与するとメラトニン濃度は一過性の上昇を示し、その反応は2-3時間後に最大となった。一方,isoproterenol(β-アゴニスト)を投与すると、メラトニン濃度は徐々に増加し、投与後4-5時間で最大値に達した。さらに、prazosin(α-アンタゴニスト)とpropranolol(β-アンタゴニスト)の投与により、メラトニン分泌は著明に抑制された。このように、暗期におけるマウスのメラトニン分泌は、αとβの両レセプターを介してノルアドレナリン神経により調節されることが示唆された。次に、明期のテトドロトキシン非依存性のメラトニン分泌が細胞内生合成機構の促進に依るかどうかを調べた。昼間にcycloheximide(非特異的蛋白合成阻害薬)を脳室内に投与するとメラトニン濃度は著明に抑制された。したがって、明期のメラトニン分泌にはメラトニン合成に関与する蛋白産生が必要であると思われた。 (2)明/暗(12/12時間)の条件下で1日2時間(ZT5-ZT7)の制限給餌を行ったところ、メラトニン分泌パターンに4つの特徴的変化が生じた。すなわち、自由摂餌条件と比べると、(a)位相が前進した。(b)ベースラインレベルの濃度が上昇した。(c)暗期の始めに出現する1回目のピークの振幅が増大した。(d)逆に暗期の終りに出現する2回目のピークの振幅は減少した。(4)給餌時間帯に新たに小さなピークが出現した。このように、マウスのメラトニン分泌パターンは制限給餌により大きく影響されることがわかった。
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