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脳誘発磁界測定による視野認知機能の新規評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16659383
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 脳神経外科学
研究機関金沢工業大学 (2005)
金沢大学 (2004)

研究代表者

賀戸 久 (2005)  金沢工業大学, 工学部, 教授 (60278091)

山下 純宏 (2004)  金沢大学, 医学系研究科, 教授 (90026948)

研究分担者 長谷川 光広  金沢大学, 医学研究科, 協力研究員 (70218460)
賀戸 久  金沢工業大学, 先端電子技術応用研究所, 所長 (60278091)
研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードvisual function / MEG / dominant hemisphere / not invasive study / ocular dominance / visual evoked magnetic field / dipole moment / age / latency
研究概要

非侵襲的脳機能評価としては、fMRIや近赤外線スペクトロスコピーなどは血流や代謝を介するものであるのに対し、脳磁図は脳神経細胞が活動すると周囲に発する微弱な磁場を磁気センサ(SQUID)を用いて記録し、脳神経の活動を調べるものである。この検査はダイレクトに脳の神経活動に伴って発生する微弱電流を頭皮上から無侵襲に計測することにより、大脳皮質の活動を高い時間分解能(msec)と160チャンネルによる高い空間分解能(mm)で計測できるものである。大脳半球の優位性は従来、利き手、言語などのパラメータにより決定されてきたが、半球の優位性は機能によっては必ずしも一定ではない。本研究では眼優位性に注目し、視覚刺激に対する後頭葉の反応に影響を及ぼす因子について調べるため、14名の健常男性被験者を対象としてパターンリハーサル刺激に対する一次視覚誘発磁界反応(V1反応)を脳磁図で測定し、利き目ならびに加齢と、潜時、電流モーメントとの関連性を検討した。被験者14名を20歳代(n=4)、30〜40歳代(n=5)、50〜60歳代(n=5)に分けて検討したところ、V1反応の潜時は20歳代で89±4msec、30〜40歳代で93±4msec、50〜60歳代で100±6msecであり、20歳代に比し50〜60歳代で(p<0.01)、また30〜40歳代に比し50〜60歳代で潜時が有意に延長したが(p<0.05)、加齢は電流モーメントには有意な影響を及ぼさなかった。また、被験者を右手利き11名に限定し、左目利き群(n=6)、右目利き群(n=5)に2分して左右眼の下方1/4視野刺激におけるV1反応の潜時と電流モーメントを検討したところ、左目利き被験者、右目利き被験者のいずれも、耳側下方1/4視野刺激、鼻側下方1/4視野刺激によるV1反応潜時で、利き目と非利き目との間に有意差を認めなかった。一方、左目利き被験者の鼻側下方1/4視野刺激による電流モーメントは、左眼262±6nAm、右眼16±4nAmと、左眼刺激の反応が有意に強かったが(p<0.05)、右目利き被験者では左眼18±5nAm、右眼22±3nAmと右眼刺激の反応が強い傾向があり、右目利き被験者の場合は左眼18±9nAm、右眼23±8nAmと右眼刺激の反応が強い傾向があった。すなわち、左目利きの被験者は左後頭葉におけるV1反応の電流モーメントが右後頭葉よりも有意に強く、右目利きの被験者は右眼刺激によるV1反応の電流モーメントの方が強い傾向があった。以上より、VEFを用いて視覚刺激に対するV1反応の潜時は、加齢により延長することが示された。また、健常人の眼優位性は後頭葉のV1反応の左右差を生ずる因子であり、今後、潜時や電流モーメントの詳細な解析により、視覚刺激入力の初期時相の機構を解明できる可能性があると考えられた。

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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