研究課題/領域番号 |
16659387
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
菊田 健一郎 京都大学, 医学研究科, 助手 (90332725)
|
研究分担者 |
橋本 信夫 京都大学, 医学研究科, 教授 (40135570)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 骨髄 / 血管内皮前駆細胞 / ラット / 脳動脈瘤 / 脳虚血 / 能動脈瘤 / 治療 / 内皮前駆細胞 / 再生 |
研究概要 |
近年ヒト末梢血中に血管内皮前駆細胞(EPC)が存在し、マウス心筋虚血や下腿虚血モデルにおいて虚血巣に集積して内皮に分化し血管新生を促進する働きがあると報告された。これを受けて、脳動脈瘤に対する本細胞の効果を検討することを計画した。本細胞は最初ヒト末梢血より単離され報告されたため我々も最初同様の方法を試みた。しかし収量が少なく、恒常的な実験に用いることが困難であることが判明し骨髄から血管内皮前駆細胞を培養調整することとなった。最初ラット大腿骨より採取した骨髄細胞をFicoil-Paqueを用いた遠心分離により穎粒球分画を抽出しCD34陽性細胞を得て培養を開始した。しかしこの方法ではやはりEPCの大量調整は困難であった。そこでフィブロネクチンでコーティングしたシャーレ上で血管内皮栄養因子(VEGF)存在下にEBM-2培地を用いて4日間培養した後、非付着細胞を除去する方法を開発した。同培地でさらに10日から2週間培養すると血管内皮様の細胞を得ることができ、得られた細胞は敷石状配列を呈し、Isolectin-B4との結合能、アセチルLDLの取り込み能を有した。さらにvon Willebrand因子やTie-2,Flk-1などの内皮マーカーを発現していた。また大量調整が容易に可能であった。これを用いて脳動脈瘤、脳虚血、頚動脈バルン障害モデルにおける挙動を検討した。残念ながら動脈瘤モデルにおいては明らかな集積が見られなかった。しかし脳虚血モデルにおいては直後に動脈内投与を行うと脳虚血巣に広く分布し、脳血流改善、炎症細胞浸潤抑制が認められ、脳虚血24および48時間後の脳梗塞巣体積の縮小および神経機能改善が見られた(Ohta T, Kikuta K, et al. : Neurosurgery 59:679-86,2006)。
|